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阿部寛「役をもらえたのが奇跡」、仲里依紗は涙! 「毎日映画コンクール」表彰式

1946年、戦争で荒廃した国土の荒廃にあえぐ人々を勇気づける第一級の娯楽である映画を復興しようと始まった「毎日映画コンクール」。今年で第63回を数える同コンクール表彰式が2月4日(水)に行われた。

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(左から)小池栄子、橋口亮輔監督、滝田洋二郎監督、若松孝二監督、阿部寛
(左から)小池栄子、橋口亮輔監督、滝田洋二郎監督、若松孝二監督、阿部寛
  • (左から)小池栄子、橋口亮輔監督、滝田洋二郎監督、若松孝二監督、阿部寛
  • 副賞として日産の「フェアレディ」が贈られた
  • 美しい着物姿で登場した小池栄子
  • 2009年も話題作への出演が目白押し
  • 小作品ながらその熱演が高く評価された
  • 『火垂るの墓』で助演女優賞に輝いた松坂慶子
  • 冗談を交えつつも「喜び10%、心配が90%」と心境を語った余貴美子
  • 2度の登壇で男泣きに泣いた橋口亮輔監督
1946年、戦争で荒廃した国土の荒廃にあえぐ人々を勇気づける第一級の娯楽である映画を復興しようと始まった「毎日映画コンクール」。今年で第63回を数える同コンクール表彰式が2月4日(水)に行われた。

主演男優賞に輝いたのは、『歩いても 歩いても』『青い鳥』で静かに、しかし存在感のある印象的な役を演じた阿部寛。阿部さんは「普段の自分は、話の展開をかき回す役が多いので、こうした役が回ってきたことが奇跡であり、このような賞をいただけるとは全く思っていませんでした。『歩いても 歩いても』は自分の身をただその場に置いておくだけという感じで、ぼそぼそ喋るところは自分のキャラクターそのまま(笑)。『青い鳥』は吃音を持った教師の役で、言葉ではなく自分の存在で表現するというのが難しかったですが、やりがいがありました」とふり返った。

スポニチグランプリ新人賞に選ばれたのは『純喫茶磯辺』の仲里依紗と、『奈緒子』の三浦春馬。仲さんは「大好きな作品の大好きな咲子という役でこうして賞をいただけて、本当に幸せ者だと思います」と涙ながらに感激を語った。三浦さんも「一つのものをみんなで作るということの意味をこの作品から教わりました」と感慨深げな表情を見せた。今後も話題作への出演が続くフレッシュな2人のさらなる活躍に期待したい。

助演女優賞を受賞した松坂慶子は美しい着物姿で登場。松坂さんは『火垂るの墓』での自身の役について「意地悪な役ということで最初は『自身がありません』とお断りしたのですが、監督から『ぜひ、松坂さんで』と言われて引き受けました。喜びをみんなで分かち合いたいです」とにこやかに語った。

助演男優賞は『アフタースクール』『クライマーズ・ハイ』、そして主演作『ジャージの二人』など目ざましい活躍を見せる堺雅人が受賞した。現在、網走にて新作の撮影に入っており、この日は欠席となったが、ビデオで「感無量です。僕がみなさんのためにできる恩返しは、次のワンシーン、ワンシーンを一生懸命やることだけですが、がんばります」とのメッセージを寄せた。

田中絹代賞には余貴美子が輝いたが、余さんは「10年前から毎日新聞をとってたかいがありました(笑)」と冗談を交えつつも「コツコツとやってきたことを評価していただけて嬉しく思います」と顔をほころばせていた

そして、主演女優書は『接吻』で死刑囚と獄中結婚する女性の役を熱演した小池栄子の手に。小池さんは「彼女のことを理解することが出来ずに最初はお断りしましたが、監督とプロデューサーが『やろう!』と熱心に声を掛けてくださいました。演じている最中は、暗いトンネルをひたすら歩いているような気持ちでしたが、演じてみてこれまで知らなかった自分の一面を発見し、感情のひきだしも増えました」と充実した表情を見せた。

脚本賞、ならびに日本映画優秀賞に輝いた『ぐるりのこと。』の橋口亮輔監督は感激のあまり号泣。「6年余りかかって完成させましたが、病気やトラブルがあり『もうやめようか』と思ったこともありました。でも主演のリリー・フランキーさんと木村多江さんに出会ってからはウソのように話が進んでいきまして、『これまでのことは全て、2人に出会うためだったんだ』と思いました。映画って楽しいと、撮り終えて思えた作品です」と思いの丈を熱く語った。

栄えある日本映画大賞に選ばれた作品は、今月22日(現地時間)に行われる米アカデミー賞の外国語映画賞受賞の期待がかかる『おくりびと』。関係者を代表して登壇した滝田洋二郎監督は「デリケートで難しい作品ですが、実際に山形で納棺に立ち合わせていただき、そこで感情やいろんなことを学び何か見えてきたという感触をつかみました。ここで描いているのは“死”ではなく、人間の持つ悲しみや再生、夫婦の愛や喜びといった普遍的で大切な感情です。(主演の)本木雅弘さんの熱気に引っ張られて作り上げることが出来ました」と喜びを語った。

監督賞は『実録・連合赤軍−あさま山荘への道程』の若松孝二監督が受賞したほか、『レッドクリフ PartI』がファン賞外国映画部門に輝き、ジョン・ウー監督が自ら表彰式に登場。また、昨年亡くなった市川崑監督、緒形拳さん、名撮影監督として名を馳せた楠田浩之さんに特別賞が贈呈され、故人を偲び、その業績をたたえて会場からは大きな拍手が送られた。

第63回毎日映画コンクール
http://www.japan-movie.net/
《シネマカフェ編集部》

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