妻は週2回の面会にそれを欠かさず行く。汚れた衣類を受け取り、洗濯し、アイロンをかけ、夫から贈られたゲランの香水をふりかけて、それをまた持っていく。ある日、刑務所の出口で見知らぬ若い男が声をかけてきた。始めは躊躇していた妻だが、しつこく言い寄る男の車に同乗し、つい身体をゆだねてしまう。その間車の中ではテープレコーダーが回っている…。それは塀の中にいる夫が妻を求めるあまり、実は看守である男に情事の模様を録音してくるように託したレコーダーだった…。
ジャン=パスカル・アトゥ