目の不自由なあんまの徳市(草なぎ剛)と福市(加瀬亮)は、人の数やどこから来たのか当てることができる勘の持ち主だった。そんな2人の温泉道での楽しみといえば、人を追い抜くことであった。ある日、東京から来た美千穂(マイコ)を治療した徳市は、彼女に淡い恋心を抱く。そして、翌日も美千穂に治療を頼まれた徳市は、道中で彼女とすれ違うが、徳市の勘を試そうと彼女は川原へと隠れてしまう。そして、美千穂は川原で、馬車に乗った研一と出会い、2人で部屋へと向かう…。その頃、鯨屋では、大学生たちの財布が紛失し、大騒ぎになっていた。そして、財布が紛失したとき、宿にいたのは美千穂だけだったという――。日本映画史に残る名匠・清水宏監督の『按摩と女』を、現代の最高の技術をもって映画化。
石井克人
「女優という職業にずっと憧れていたので、とても幸せな時間でした。撮影現場も楽しくて…本当に楽しい思い出しかないんです」と、半年前の撮影をふり返るのは、資生堂のCMなどで注目を集めているマイコ。石井克人監督&草なぎ剛主演の『山のあなた 徳市の恋』で華々しく女優デビューを飾り、和装の似合う日本女性の美しさをスクリーンいっぱいに演じている。初めての演技、初めての映画出演、そこにはどんなプレッシャー、どんな達成感があったのか──。早くもDVDがリリースされた本作について、改めて撮影当時の思い出を語ってもらった。
釜山国際映画祭では数多くの日本作品が招待されているが、5日、アジア映画の窓部門では、チョナン・カンこと草なぎ剛主演の『山のあなた 徳市の恋』が上映され、「美しい映画」、「草なぎ剛が、チャップリンやバスター・キートンのように見えた。素晴らしい」と大好評を博した。
昭和初期のとある温泉場を舞台に、盲目の按摩・徳市の淡い恋心を描いた『山のあなた 徳市の恋』が5月24日(土)より公開される。本作は、1938年に発表された清水宏監督の『按摩と女』のリメイク作品。さらに、この作品を含む清水監督の名作を収録したDVD集「清水宏監督作品 第一集 山あいの風景」も4月25日(金)に発売を迎える。これに先立ち4月16日(水)、『山のあなた 徳市の恋』の監督の石井克人と本作でヒロインを演じたマイコ、映画評論家で日本映画学校校長の佐藤忠男を迎えてトークシンポジウム「“ニッポン・ルネッサンス”昭和初期の巨匠・清水宏 復興」が開催された。