小学校4年生のまいには、重度の障害をもった兄、大(だい)ちゃんがいる。大ちゃんはくりくりした目に、両方つながって一本になった眉で、“孫悟空”にそっくり。いつもにこにこして抱っこをせがむ大ちゃんは、まいの弟みたいだ。しかし夏休みに突然、母が過労で倒れ、大ちゃんを施設に預けることに。施設でひとりぼっちの大ちゃんがかわいそうで仕方ないまいは夏休みの間、大ちゃんの面倒を見る決意をする。