戦後60周年を迎えた2005年8月15日。靖国神社は例年のように熱く激しい一日となっていた。境内では、戦前さながらのパフォーマンスが繰り広げられているが、それは、既に失われてしまった日本人としてのアイデンティティを求めているかのようだ。A級戦犯を含む合祀問題や当時の首相の靖国神社参拝はマスコミを賑わせ、アジア諸国にまで波紋を呼んだのは記憶に新しい。日本人の誰もが知っているようで、実は知らない「靖国神社」の現実と精神構造に中国人監督・李纓が、10年以上の歳月をかけて挑んだドキュメンタリー。
李纓