ヴァイオリニストへの夢を失った結城桃(福田沙紀)は、姉がかつて通っていた名門私立女子高校・櫻華学園へ編入する。伝統を重んじる音楽学校の方針とそりが合わず、ここへやって来た桃だったが、櫻華学園もまた伝統に囚われた学校であった。ある日、校舎内にある“あかずの部屋”と言われる場所を訪れる。そこは、廃部となった演劇部の部室であった。そこで桃は、チェーホフの「桜の園」の台本を見つける。それは、かつて毎年の伝統として上演されていた劇であった。ある事情から、上演されなくなっていたのだ。そして桃は、同級生たちや仲間たちを誘い、再び「桜の園」を復活させようとするが…。1990年に中島ひろ子を主演に迎えて映画化された、吉田秋生の同名漫画を再び映画化。人気急上昇中の若手女優・福田沙紀、映画初主演作品。
中原俊