6歳の少年ユスフは豊かな森林に囲まれた山岳で両親と共に暮らしていた。ユスフは神秘に満ちたおとぎの森で養蜂家の父と過ごす時間が何よりも大好きであったが、父が蜂を探しに森の奥深くに行ってしまったのを境にユスフは喋ることが出来なくなってしまう。数日経っても父は帰って来ず、当初は気丈にふる舞っていた母も次第に元気を失っていく。そして、ユスフはひとり幻想的な森へと入っていく――。
セミフ・カプランオール