海辺の田舎町に美しい女が降り立つ。彼女の名前は鈴原美帆。彼女がオーナーを務めるレストランには“絶世の美女”と噂される美帆の顔を一目見ようと客が押し寄せていた。ある日、店内のモニターを見つめていた美帆は、ひとりの男性に目を留める。 それは彼女が待ち続けていた男・高木の姿だった。 高校時代。鈴原美帆こと本名・田淵和子は、醜い風貌を蔑まれ、バケモノ扱いされる悲惨な日々を過ごしていた。唯一、優しい声をかけてくれた同級生の高木に対し、恋心を抱いた彼女は、思い悩んだ末にある事件を起こす。町を追われ、東京に出た和子は、ふと目にした雑誌をきっかけに、整形クリニックを訪れる…。
大九明子