高校2年生の春。10年後の未来の自分から、一通の手紙が届いた。過去にいる10 年前の私へ 26 歳になった私には、後悔していることがたくさんあります あなたにはこの先 たくさんの喜びや幸せが待っています どうか その幸せをこぼさないように 大切なものを 失わないで ――そこに書かれていたのは、転校生の翔かけるを好きになること。そして、翔が1年後には死んでしまっているということ。初めはイタズラかと思ったが書かれていることが次々と起こるので菜穂は次第に手紙を信じるようになっていく。なぜ翔を失ってしまったのか?26歳の自分と同じ後悔を繰り返さないためにはどうすれば?翔は、救えるはず。いま、後悔していることはきっとどれも「できたこと」のはず。10年後の想いを知った菜穂の運命を変えていく日々がいま、動き出す。
橋本光二郎