「情熱大陸 映画監督・園子温」を手掛けたドキュメンタリー監督・大島新。地上波では園子温の面白さは伝えきれないと、映画化を決断した。50歳近くまで、食うや食わず。ニッチなカルト監督だった園子温は、『冷たい熱帯魚』(11)、『ヒミズ』(12)から『新宿スワン』(15)までのわずか5年の間に大きく変容した。ヒットを飛ばし、国際映画祭での賞取りの常連になり、結婚し、そしてある日、敢然とメディアに登場するようになった。テレビだけではない。小説を書き、絵を描き、バンド活動もする。そんな姿を捉えながら、染谷翔将太、二階堂ふみ、田野邉尚人(別冊「映画秘宝」編集長)、安岡卓治(映画プロデューサー)、エリイ(Chim↑Pom)、神楽坂恵といったゆかりの人物による証言も交えて、“生きもの”園子温に迫る。彼が作る映画だけでなく、彼自身。園子温の“いま”が面白い。監督・大島新がみつめる園子温は、いったいどんな生きものなのか───。
大島新