21世紀初頭、人類は選ばれし者達だけで恒星間移民船・アラトラム号に乗って移住可能な「約束の地=タウ星e」を目指したが計画は失敗し、再び地球へと舞い戻ることに。そして、長距離亜空間航行によって生じた時空の歪みは、人類が戻るべき場所を「二万年後の地球」に変えてしまっていた。その地球でハルオたちはゴジラの攻撃を受けながら、20年間考え続けた「対ゴジラ戦術」をエクシフとビルサルドの異星人と共に実行し、決死の戦闘でゴジラを倒すことに成功。しかし、地中深くから真のゴジラ<ゴジラ・アース>が出現。進化した超巨大ゴジラの圧倒的な破壊力を前に、ハルオたちは散り散りになってしまう。そこでハルオを救ったのは、人類の生き残りと目される「フツア」の民ミアナ。ミアナには双子の姉マイナもいた。「フツアの神もゴジラに破れ、いまは卵を残すのみ。挑むもの、抗うもの、すべて炎に呑まれて消える」という彼らにハルオは、「人類の手に地球を取り戻す、最後のチャンスなんだ」と返す。一方、指揮官・ガルグは、フツアの持つ矢じりが“自律思考金属体=ナノメタル”でできていることに気がつき歓喜。それは、21世紀に彼らが「対ゴジラ決戦兵器」として開発するも、起動寸前で破壊された<メカゴジラ>を構成するものと同じ物質で――。
静野孔文
瀬下寛之