日本、唯一の地上戦が行われた沖縄戦。それは子どもたちには伝えられない凄惨と絶望。そして禁断の背景があるではないか? 当時、負け続けていた日本軍は本土決戦準備の時間稼ぎのため、沖縄を捨て石にした。十分な兵力と武器も送らず、米軍50万8千人に対して、日本軍は11万6400人。「1人が5人殺せば勝てる!」と精神論で戦わせた。さらに足りない兵を補充するため、沖縄県民の14歳から70歳まで、徴兵されていない女性、子ども、老人をも徴用。戦闘協力を強制。結果、全戦没者20万656人の内、沖縄県出身者12万2282人。当時の人口で言えば3人に1人が死んだことになる。さらには、軍の強制による集団自決が行われた。死に切れない子どもを親が自ら手を下し殺す。その当時を知る体験者、専門家の証言を中心に、米軍が撮影した記録フィルムを交え紹介。上陸作戦から、戦闘終了までを描く。
太田隆文
宝田明
斉藤とも子