高校生のアキは、親友タキと放課後にファミリーレストランに来ていた。タキはアキに、昨日見た「ひとつ目」に襲われる夢について語る。タキは夢の話を終えると「ドリンクバー行ってくる」と席を立つ。けれどもそのまま、彼女が帰ってくることはなかった―――。 「あの子はどこに行ったのだろう?」アキは突然消えてしまったタキを探し、東京を彷徨う。時を同じくして、東京で暮らす多くの人が同時多発的に「ひとつ目」を夢に見たと言い始める。 そしてアキも、次第に謎の存在「ひとつ目」によって作られた奇妙な世界へと迷い込んでいく…。
依田伸隆