アフリカ北部に位置する世界最⼤のサハラ砂漠。その砂の⼤地の真ん中に、簡素な家屋が⼀軒佇んでいた。そこは砂漠の休息所、年⽼いた⼥主⼈のマリカが⼀⼈で切り盛りするカフェだった。砂漠を⾛るトラックの運転⼿、どこからともなくやって来る旅⼈たち、ヨーロッパのバックパッカー、⾏き交う⼈々が次々とやって来ては、去っていく。マリカはそんな⼈々と他愛も無いおしゃべりをしながら⽇々を過ごしていく。国のこと、⼈⽣のこと、家族のこと、コーヒーを飲みながら初対⾯のマリカに⼈々は打ち明ける。
ハッセン・フェルハーニ