長い眠りから目覚めた草介は、記憶喪失になっていた。草介は何も語ろうとしない光蔭と共に普通の人間として暮らし始める中、カウンセラーとして生きる水島のアドバイスで、繰り返し見る自分の夢を舞台にすることになる。その舞台のオーディションにヒロイン候補として現れる舞。自分が何者か分からない草介は芯の強い舞に惹かれる。草介と出会った舞はわけあって、草介と光蔭と一緒に住むことに。舞台の本番が近づく中、ひととき限りの楽しい時間を過ごす3人。一方で、舞の正体を疑う光蔭は複雑な感情を抱いていた。3人の身の回りで起こる不可解な殺人事件。隠さねばならない草介の正体。舞が背負っている因縁と彼女に残された30日間。逆らえない運命に翻弄される彼らが選んだ答えとは――。
菊地健雄