帝から壬氏にとある命が下された。それは、5年前に後宮で命を落とした妃の“故郷へ帰りたい”という最期の願いを叶えること。彼女を家族の元へと返すため、遺体を確認すると、まるで生きているかのように美しい姿のまま眠っていた。遺体の謎を解き明かすため、猫猫は壬氏に連れられ、未の一族が治める南の地・未南州へと旅に出る。辿り着いたのは、活気あふれる水上都市。見たことのない薬や植物に心躍らせる猫猫だったが、その地では前頭領が隠した財宝を巡り水賊が暴れまわり、不穏な空気が漂っていた。「何も起こらないといいが―」壬氏の嫌な予感は的中し、妃の葬儀当日に起きた大事件をきっかけに、想像を超える事態へと発展していく。
長沼範裕