突然発生した大災害によって、世界は二つに分断された。 海の中央にそびえ立つ重力の壁によって、時間と重力は歪み、「優日区」と呼ばれる地域の一日は、もう片方の「長年区」と呼ばれる地域の一年に相当するようになった。 優日区で研修医として働くアンチンは、医療支援チーム“小鳩隊”の一員として、物資が不足する長年区へ、危険を冒しながら何度も重力の壁を越えて医療支援に向かう。 初めて長年区を訪れたアンチンが出会ったのは、ポテトと呼ばれている13歳の少年だった。口の達者な少年だと思っていた彼女とは裏腹に、ポテトは一目でアンチンに恋をする。自ら医療支援チームに加わった彼は、命がけで薬や物資を運び、人を救う術を学びながら成長していく。そのひたむきな姿は、次第にアンチンの心を動かしていく。 しかし、アンチンにとっては一日でも、ポテトにとっては一年。再会するたびに、少年だった彼は青年へ、そして大人へと成長していく。二人は、時を重ねるごとに互いをかけがえのない存在として想い合うようになるが、時間と重力が引き裂く世界は、彼らにあまりにも過酷な運命を突きつける。 異なる時間を生きる二人の愛は、時を超えて結ばれるのか―。
コン・ジャオピン