第二次世界大戦末期、空襲で母(松田聖子)を亡くした4歳の節子(畠山彩奈)と14歳の兄・清太(吉武怜朗)の2人は行き場を失い、親戚の未亡人(松坂慶子)のもとに身を寄せることになる。しかし、彼女とは血の繋がりをもたない2人は、次第に邪険に扱われ、家を出て兄弟2人だけで生きていくことを決意する。そしてたどり着いた防空壕の中での生活を始めるが、戦時下における食糧不足という過酷な現実は幼い彼らに容赦なく襲いかかる…。作家・野坂明如が自身の実体験を基に書いた同名小説の実写映画化作品。
日向寺太郎
1946年、戦争で荒廃した国土の荒廃にあえぐ人々を勇気づける第一級の娯楽である映画を復興しようと始まった「毎日映画コンクール」。今年で第63回を数える同コンクール表彰式が2月4日(水)に行われた。
戦禍の中で孤児になった幼い兄妹が懸命に生きる姿を描いた野坂昭如の直木賞受賞小説「火垂るの墓」。小説に加え、スタジオジブリによるアニメーション作品が、これまで多くの人々の涙を誘ってきたが、本作がこのたび実写映画化された。5月2日(金)、この実写版『火垂るの墓』が、日向寺太郎監督を迎えて江東区立八名川小学校(東京)にて児童を対象に上映された。