囲碁の御三家に生まれた安井算哲は、星を眺めることを最も愛し、天の真を地に生きる全ての人に恩恵として届けること(=天地明察)が夢だった。当時、暦は800年間も間違ったものが使わていた。しかし、暦は全ての行事を司る人民の支えであり、暦を司ることで、権力と人心と莫大な利権を得られたため、改暦は強大な敵への挑戦を意味した。時の重鎮たちはなんとか改暦を行おうと、探究心と非凡な才能を持つ算哲に託したのだが、暦の作成は困難を極め、失敗と挫折を繰り返していた――。2010年吉川英治文学新人賞、本屋大賞を受賞した冲方丁のベストセラーを、『おくりびと』の滝田洋二郎の手によって映画化。
滝田洋二郎