子育てを終え、自らの長年の夢である大学教授への道を歩み始めようとしていた主婦、百合子(秋吉久美子)。だがその矢先、彼女の父で元大学教授の修次郎(橋爪功)が痴漢行為で警察に保護されたとの一報が入ってくる。父の異変を心配した百合子が病院へと連れていくと、修次郎は「認知症」と診断される。病気の進行と介護に対する不安が増す中、百合子は同じ状況の家族が集う「家族の会」の存在を知る。そこで出会った患者たちと共に、アルゼンチンタンゴを習い始めた父・修次郎にも変化が訪れる…。
和田秀樹
少子高齢化が叫ばれて久しいが、その加速化に伴い日本ではいま1,000万人以上の人が介護に携わっており、様々な介護の問題と日々向き合っている。誰にとっても無視できないこの日本の介護に関する問題を浮き彫りにする、家族の物語『「わたし」の人生(みち)〜我が命のタンゴ〜』が公開されることがこのほど決定した。メガホンを握るのは、精神科医であり高齢者の臨床に携わる和田秀樹。病を通して家族と向き合う人々のリアルな苦悩と希望を描き出す。