ファッション小噺vol.75 コスプレ・プリンセスなら『魔法にかけられて』は必見
先日、東京ディズニーランドに行ってきました。特にディズニーキャラクター・ファンというわけでもないのに、1年に1回、パスポートをある所からいただくものですから、つい…。
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話がそれてしまいましたが、ここ何年か、あの国ではコスプレ系のアイテムが流行っているのでしょうか。以前に比べて、ミッキーの耳やミニーのリボンを始め、帽子、ピン、手袋、ケープなどなど、様々なものを身につけている人が異様に多い。あの国以外では決して使用できそうもないわりに、年齢、性別に関わらず、かなりの人々が何かしらで“なんちゃってディズニーキャラ”を楽しんでいる。そんな風に無邪気になれるのが、あの国のいいところなのでしょうか。
でも、それよりも気になっているのが、少女たちがこぞって着ているプリンセス・コスチューム。シンデレラなのか、白雪姫なのか、ちょっと光沢のある合成繊維でできたワンピースを着ている少女多数。そして、その姿がちょっと悲しい。なぜって、ぶかぶかだったり、上からくたびれたコートを着せられていたり、靴は汚れたスニーカーだったりするから。コスプレって、中途半端にやると、やたらと悲しみを誘うものですよね。それでも着たいのが子供心なら、それでも着せたいのが親心なのでしょうか。それだけプリンセスになりたい女の子、自分の娘をプリンセスにしたい親が多いものなのでしょうか。
それほどまでにプリンセスが好きならば、お薦めの映画はこれしかありません。『魔法にかけられて』。 これまで、ディズニーは多くのお姫様映画を作ってきましたが、これは別物。おとぎの国(アニメの世界)に住む、いかにもディズニー顔のプリンセスが、魔女の怒りをかってニューヨーク(実写世界)に迷い込むという話。現実世界でおとぎ話風に事を運ぼうとすると、全ては裏目に出るばかり。歌って踊れば邪魔者、奇人変人扱いだし、とりまきの動物は都会の空気ですすけているし、ヒロインはちょっとトウがたっているし。いままで、ディズニー映画を観ていて突っ込みたかったほぼ全てを、スタジオ側が思い切り自虐的に突っ込んでくれている。時代は変わりました…。
さて、そんなツッコミネタの中でも、私が一番気に入っているのは、お姫様スタイルのヒラヒラドレスがコスプレ扱いされるところ。あれがニューヨークではなく、日本の秋葉原だったなら、ヒロインは尊敬の眼差しで見つめられたことでしょうに。そうそう、東京ディズニーランドだったとしても、大人気になりますかね…。さすがに、キャスト(従業員)でもないのに、全身コスプレしている大人にはまだ遭遇したことがないし。
話は戻りますが、子供にコスプレをやらせるならば、徹底的にやらせましょう。中途半端なプリンセスが多い中で、ばっちり完璧に仕上がっていたら、「かわいい!」とギャルからも声をかけられ、「一緒に写真を撮って!」とねだられるかもしれません。春休みのディズニーランドで子供をプリンセス・デビューさせたくて、そのレベルを狙うなら、『魔法にかけられて』で研究してからというのが、決め手になるかもしれませんよ。
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