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シネマカフェ的海外ドラマvol.65 アグリー・ベティ×ハンティング・パーティ

今回は企画責任者の立場を取るクリエイターから少し離れ、エピソード監督に目を向けてみましょう。このコラムでもたびたび登場するエピソード監督とは、各話でメガホンを取る監督たちのこと。映画と違い、TVドラマはエピソードごとに違う監督が起用されたり、何人かが交代で監督を務めるケースがほとんどです。

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「アグリー・ベティ」 -(C) Touchstone Television
「アグリー・ベティ」 -(C) Touchstone Television
  • 「アグリー・ベティ」 -(C) Touchstone Television
  • 「アグリー・ベティ」 -(C) Touchstone Television
  • 『ハンティング・パーティ』-(C) 2007 IM Filmproduktions GmbH All Rights Reserved.
今回は企画責任者の立場を取るクリエイターから少し離れ、エピソード監督に目を向けてみましょう。このコラムでもたびたび登場するエピソード監督とは、各話でメガホンを取る監督たちのこと。映画と違い、TVドラマはエピソードごとに違う監督が起用されたり、何人かが交代で監督を務めるケースがほとんどです。

そんな中、最も重要な役割を果たすのは、シリーズの第1話を担当するエピソード監督たち。作品のカラーを決定づける第1話の監督は極めて重要な存在で、「Dr.HOUSE」のブライアン・シンガー、「The OC」のダグ・リーマン、「プリズン・ブレイク」のブレット・ラトナーなど、映画監督が務める例も少なくありません。また、エミー賞にも、各話のエピソード監督を対象にした監督賞部門がきちんと設けられています。

そのエミー賞で2007年度の監督賞に輝いたのが、「アグリー・ベティ」第1話の監督を務めたリチャード・シェパードです。お利口だけれど外見に難のあるヒロイン、ベティがファッション誌業界でサクセスする「アグリー・ベティ」は、いまや世界中で大人気のコメディ・シリーズ。

その第1話でユーモラスかつ軽快なストーリー展開をアピールし、視聴者を引き込んだシェパードにも注目が集まりました。シェパードは監督兼脚本家として映画やTV界で実績を積んできた人物ですが、コメディが得意なのかな? と思いきや、その前年にはFBI行動分析課のプロファイラーたちが活躍する犯罪捜査ドラマ「クリミナル・マインド」でも第1話の監督を担当。コメディからサスペンスまで、幅広いジャンルで手腕を振るえる監督のようです。

それを裏づけるのが、劇場公開が始まったばかりの映画『ハンティング・パーティ』(写真左)。シェパードが監督と脚本を手がけているこの作品は、紛争後のサラエボに乗り込んだジャーナリストたち(リチャード・ギアらが好演!)が、国連にもCIAにも捕らえられない戦争犯罪人を追うというもの。追跡劇のスリルを味わいながら、個性あふれるジャーナリストたちのユーモラスなやりとりが楽しめる社会派エンターテイメントに仕上がっています。「アグリー・ベティ」で見られるテンポのよいコメディセンスと「クリミナル・マインド」のリアルな緊迫感が同時に味わえる映画とでも言いましょうか…。いまやTVドラマ界と映画界はボーダーレス。話題のTVドラマに関わったスタッフの作品がタイミングよく劇場で見られる! なんてことが今後も増えてきそうですね。



「アグリー・ベティ」
http://www.superdramatv.com/line/ugly_betty/index.html

毎週木曜日21:00〜ほか
スーパー!ドラマTVにて放送中
© Touchstone Television
《渡邉ひかる》

映画&海外ドラマライター 渡邉ひかる

ビデオ業界誌編集を経て、フリーランスの映画&海外ドラマライターに。映画誌、ファッション誌、テレビ誌などで執筆中。毎日が映画&海外ドラマ漬け。人見知りなのにインタビュー好き。

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