見たのは、「フォーラム」部門の『The Great Museum』というオーストリアの作品で、ウィーンの美術史美術館の内側を描くドキュメンタリー。字幕やナレーションはなく、美術品の修復作業から予算会議に至るまで、美術館の様々な活動を淡々と追っていく、ワイズマンスタイル(あるいは、想田監督の「観察映画」スタイル)。修復作業を見ているだけで楽しい気分になれて、なかなか面白いな。
17時に上映に戻り、「フォーラム」部門で『The Kidnapping of Michel Houellebecq』(写真)というフランス映画へ。これは(いい意味で)大珍品だった!やはり「フォーラム」は面白い。フランスの実在の作家ミシェル・ウエルベックが本人役で出演するドキュメンタリー風ドラマで、彼が実際に2011年に著作のキャンペーン中に忽然と姿を消した事件を元に、その時に何が起こったかをフィクションドラマに仕立てたもの(たぶん)。