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【インタビュー】『STAND BY ME ドラえもん』監督が明かす、大人も泣かせる斬新演出の“ひみつ”

8月8日(金)、ドラえもんシリーズ史上初となる3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』がついに公開を迎える。今までに観たことのない「ドラえもん」の誕生に、日本中の子ども経験者たちが…

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山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
  • 山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
  • 『STAND BY ME ドラえもん』-(C) 2014「STAND BY MEドラえもん」製作委員会
  • 山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
  • 『STAND BY ME ドラえもん』-(C) 2014「STAND BY MEドラえもん」製作委員会
  • 山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
  • -(C)  2014「STAND BY ME ドラえもん」製作委員会
  • 山崎貴監督&八木竜一監督『STAND BY ME ドラえもん』
  • 『STAND BY ME ドラえもん』-(C) 2014「STAND BY MEドラえもん」製作委員会
8月8日(金)、ドラえもんシリーズ史上初となる3DCG映画『STAND BY ME ドラえもん』がついに公開を迎える。今までに観たことのない「ドラえもん」の誕生に、日本中の子ども経験者たちが、久しぶりにワクワクした夏を過ごす絶好のチャンスと言えるのではないだろうか?

そんな懐かしくも新しい「ドラえもん」の3DCGアニメーションを手がけたのは、『ALWAYS 三丁目の夕日』シリーズや『永遠の0』などで知られる山崎貴監督と『フレンズ もののけ島のナキ』を世に送り出した八木竜一監督の日本を代表する名コンビ。原作から7つのエピソードを厳選し、ひとつの物語へと再構築。誰もが知っているようで知らない、ドラえもんとのび太の“出会いと別れ”を描き出す。

そこで今日は、気になる映画の見どころを直撃取材! 公開を目前に控えた監督おふたりに、現在の心境についてたっぷりと語ってもらった。


――公開を前に、現在の率直な気持ちをお聞かせください。

山崎:もう公開の日を粛々と迎えるしかないといった心境で過ごしています(笑)。映画ってそもそも公開してみないと、お客さんがどのくらい喜んでくださるものなのか…読めなくて当たり前なんだけど、今回はそんな中でも特に“読めない”感じがしています。「ドラえもん」は誰もが知っているとても認知度の高いキャラクターだけど、“3DCG”という言葉自体、世間への浸透度が低いですからね。

八木:そうなんですよ。世間がまだまだ“和製CG”という映画を求めていないんじゃないかなぁと心配になることもなります。「○○がついに実写化」とか、「アニメ化」って聞くと話題になる感じがあるんですけど、その点、CG映画化って言ってもピンとこないというか。だから今回このお話をいただいたとき、CGを作っている人間として「小さい子どもからおじいちゃん・おばあちゃんまで、様々な人にCG映画を観ていただくチャンスだ!」と思いましたね。


――映画完成に至るまで、およそ4年。
  オファーを受けた際、プレッシャーはありませんでしたか?

山崎:最初にプロデューサーから依頼があって、そのときは素直に「無茶なこと言うなぁ」と思いましたよ。だから、とりあえずプロットは書いてみたけど、そこにお手紙を付けたんです。大長編の冒険を描く際って、基本的には“ハレ(非日常)”の世界を描いていくものだけど、僕らが描くのであれば“ケ(日常)”の世界もしっかりと描き出したいってお伝えして。それでダメならもう無理かなって思っていたら、意外にもすごく反応が良くて…「これは偉いことになったな」って思いました(笑)。

八木:そんなこんなで企画を練り始めて…完成までにはだいだい4年くらいかかりましたかね? でもあっという間でしたよね、たった2年くらいの出来事だったように思えます。作品に対するプレッシャーみたいなものは、むしろ完成して公開を待っている今の方がじわじわ感じ始めているかな。CG制作の過程って、最初にまずキャラクターたちを作り込んで、それから彼らを動かしていく作業なので、とにかくドタバタと実務に追われて時間が過ぎていくんですよ。

山崎:僕も、作っている間は原作やアニメの「ドラえもん」に対するプレッシャーを感じる暇はなかったな。元々あまりプレッシャーを感じないようにって気をつけてはいたんですけど、自分たちの作品がみなさんに受け入れて頂けるかどうかっていうのは、出来上がってからじゃないと分からないので、もう今は公開を待つのみです。


――2Dとして馴染み深いキャラクターたちの立体化!
  数々の苦労があったのでは…?

八木:そうですね。まず最初に、企画を聞いたときから大変だと思ったのはやっぱりドラえもんです。このサイズで、しかも肩がないのにどうやって手を動かしているのかって考えるところからですよね(笑)。あぐらをかくシーンでも、どうやったら座れるのか…動きの中でアニメーションとして成立させるのに苦労しました。

また、のび太については、今回“メガネ”と“目”が分離している点がポイントですかね。原作だと、メガネ自体に黒目が付いている形になるんですけど、それだと大人のお客さんに違和感を与えてしまわないだろうかと思って。それ次第で大人のお客さんの感情移入の度合いが変わってくるかなと思ったので、丁寧に制作しました。


――お話を伺っていると、3Dならではの見どころがたくさんありそうですね!
  言える範囲で、おふたりオススメの注目ポイントを教えていただけますか?

山崎:そうだなぁ。僕がわりと好きなのは、のび太が学校へ行くとき、いつもランドセルがパカパカ開いたままで走っているところなんですけど、実はこれ、のび太の成長を表すポイントとなるシーンなんです。思い返してみると、自分も昔ずっと開いてた気がするんですよね(笑)。ランドセルのふたの閉め方で人の成長を表しているところが、とても面白いなぁと思っています。

八木:あとは、“星野スミレ”というキャラクターが結構分かりやすく入っていたりするんですけど、彼女が誰かご存知ですか? 実は「パーマン」のキャラクターなんです! 現在・未来いずれのシーンでも登場するのでぜひ注目して見てみてください。

山崎:一回目は普通に観てもらって、二度三度目によ~く観て欲しいですよね! 制作期間が長いので、マニアの方にはマニアの方向けの見どころがたくさん詰まっているかと…(笑)。


――“ドラ泣き”が世の女性たちを中心に話題に!?
  作品のテーマに「出会いと別れ」を選ばれたのはなぜ?

山崎:“ドラ泣き”っていう言葉、流行ってくれたら嬉しいなぁ(笑)。今回、僕は脚本も書かせていただいたんですけど、みなさんの心の中に極々当たり前に存在している「ドラえもん」って、実は家族と似ている気がするんですよね。だからこの作品を通じて、「もしそんな大切な存在がいなくなってしまったらどうする?」って投げかけてみたかった。『Always三丁目の夕日』シリーズのときも『ナキ』のときもそうなんですけど、僕はどうやら「何かを得たら、何かを失うこともある」ということを伝えたいようです。

八木:どんな作品を作るときもそうだよね。きっとコアな部分がそこなんだろうなっていつも思ってそばで見ています。“ドラ泣き”っていう意味で言えば、今回全カットが終わってオールラッシュを観る会のとき(山崎さんが)「泣いちゃったよ!」って言ってたよね(笑)。

山崎:自分でも驚きました。普段自分たちの作っている作品を観て泣くことなんて、ずっと同じシーンを作り込んだりしているのでめったにないんですけど…。その点では、自分が泣くくらいなので、みなさんにもきっと泣いてもらえると声を大にして宣伝できますよ。


――それでは最後に、ファンの皆さまへメッセージを!
  映画の見どころをPR、お願いいたします。

山崎:はい。この映画は、すごく良い意味で“デート映画”に最適だと思います。誘うとき、「ドラえもん観たいな」って言うとつい子どもっぽく思われそうですけど、劇場から出てきたときは必ず感動して出てきてくださると思うので。第一に、ラブストーリーですしね。「ドラえもん」を知らない人はいないので、会話も絶対に弾むはずですし。そういうヨコシマな気持ちで観ていただくのもアリです(笑)。

八木:今の日本には、子どもの頃「ドラえもん」を通ってきた人ってすごく多いと思うんですけど、大人になるにつれてついそういう瑞々しい感性みたいなものが薄れてしまいがち。そんな心の僅かな曇りを、今回のこの映画で晴らしてワクワクして欲しいなと。あとは、大人になったからこそわかるエッセンスも多いと思いますので、F先生のそういったメッセージを改めて見つけてもらえれば嬉しいです。

藤子・F・不二雄生誕80周年を記念し制作された映画『STAND BY ME ドラえもん』。この夏は家族、友人、友達…大切な人と一緒に、“ドラ泣き”を体感してみてはいかがだろうか。
《YUKI》

三度の飯よりドラマが大好き YUKI

テレビ局での勤務を経て、フリーに転身。毎クール全ての作品に目を通す【ドラマニア】としてコラムを執筆している。近年はシナリオライターとしても活動の幅を広げており、乙女ゲームをはじめ、CMや謎解きなど、ジャンルを問わず様々な企画に挑戦中。

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