【予告編】美しき天才グザヴィエ・ドランが描く…閉塞サスペンス『トム・アット・ザ・ファーム』

第67回カンヌ国際映画祭「審査員賞」を受賞した『Mommy』（原題）が、本年度第87回アカデミー賞「外国語映画賞」のカナダ代表作品にも選出されたことが発表された、“美しき天才”グザヴィエ・ドラン。

映画洋画ニュース

2014.9.24 Wed 20:00

注目記事

第67回カンヌ国際映画祭「審査員賞」を受賞した『Mommy』（原題）が、本年度第87回アカデミー賞「外国語映画賞」のカナダ代表作品にも選出されたことが発表された、“美しき天才”グザヴィエ・ドラン。このほど、25歳のドラン監督が自ら主演を務めた『トム・アット・ザ・ファーム』（10月25日公開）から、息が詰まるような予告編映像が到着した。

恋人のギョームを亡くし、悲しみの中にいるトム（グザヴィエ・ドラン）は、葬儀に出席するために彼の故郷へと向かう。そこは、あまりにも広大で閉塞的な田園地帯の農場。

ギョームの母親は亡き息子には“サラ”という女性の恋人がいたと信じ切っており、トムの存在を知っていたギョームの兄・フランシスからは、“恋人”であることを隠し、嘘をつき続けよう暴力で強要される。だが、トムはいつしかフランシスの中に亡き恋人の姿を見るようになっていき…。

女性になりたい男と、そんな彼を愛した女性の10年を描いた『わたしはロランス』で一躍日本の映画ファンに知られ、その端正なルックスも相まって注目を集めているドラン監督。わずか25歳ながら、すでに5本の作品でメガホンを握り、4作目となる本作では劇作家ミシェル・マルク・ブシャールの同名戯曲を、息の詰まるような愛のサイコサスペンスに仕立て上げている。

このほど到着した、「華麗なる賭け」のミシェル・ルグランの名曲が切なく鳴り響く予告編映像では、雄大なケベック州の田園地帯を舞台に、一瞬たりとも目を離すことのできないサスペンスが展開。嘘と秘密、隠された過去、罪悪感と暴力、危ういバランスによってのみ保たれる関係…。静かな狂気にまみれた日常に入り込んでしまったトムが涙を見せるシーンなど、いっそう謎が深まる映像となっている。

『Mommy』に続く6作目が初の英語作品となるジェシカ・チャスティン出演の『The Death And Life Of John F. Donovan』（原題）に決まり、さらなる話題を呼んでいるドラン監督。

美しさと素晴らしい才能を兼ね備えた彼が放つ唯一無二の世界を、ぜひこちらから覗いてみて。

『トム・アット・ザ・ファーム』は10月25日（土）、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ有楽町、渋谷アップリンクほか全国にて順次公開。

《シネマカフェ編集部》