【シネマモード】ティム・バートンが問う“人権と個性”…『ビッグ・アイズ』
60年代のポップカルチャーを語るうえで、欠かすことのできない大物アーティストと言えばアンディ・ウォーホル。多くの流行、新しいアートの…
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彼の名はウォルター・キーン。アートシーンに彗星のごとく現れ、大きすぎる瞳を持つ子どもたちが特徴の絵画“ビッグ・アイズ”シリーズで話題をさらいました。ところが、ブームから10年。派手で目立ちたがり屋のウォルターの影に隠れていた妻のマーガレットが、驚くべき秘密を告白。ウォルター名義で発表された絵のすべては、マーガレットが描いた作品だというのです。ウォルターは全面否定。そこで、この闘いは単なる夫婦げんかに留まらず、アート界、そしてアート収集家たちをも巻き込んだ前代未聞の裁判へ――。
これって、どこかの国の音楽界を騒がせたあの事件をヒントにしたのではないかとお思いの方もいらっしゃるでしょうが、これはれっきとした実話。ゴーストライターならぬ、ゴーストペインター事件としてアート史に刻まれている出来事なのです。
他者の作品を自分のものだと堂々と言い張る人物や、自分の作品を他者の作品として公表されてしまう人物って、けっこういるものなのでしょうか。表に出てこないケースもありそうです。それにしても、どういうきっかけで事は始まり、どのような関係性ならこんなことが成立するのか気になるところ。それは、ハリウッドの大物監督だって同じことだったようで、ティム・バートンはこの奇妙な事件を丁寧に掘り下げて、事件が起きた経緯と理由を彼なりに解き明かしてくれました。
いつもは、ちょっと奇妙なキャラクターやアートワークを用いたダークファンタジーを通して人間の本質を描き出すバートンですが、今回は正攻法で物語を追っていきます。きっとそれは、題材自体が十分奇妙だったから。もともと、“ビッグ・アイズ”シリーズが大好きだという監督は、悪事を働いた張本人であるウォルターを、妻の人権やアーティストの個性・創造性を蹂躙し、ものづくりの精神に反し、うそで神聖なるアートワークを汚したクリエイターの風上にも置けない人物として描いています。ひとりの人間として、ひとりのクリエイターとして、怒りを隠せないのかもしれませんね。
一方、マーガレットは、利用され続けた単なる弱者として描くのではなく、あくまでものっぴきならない理由からそうなってしまった当事者(もしくは、モラハラの被害者)として、敬意を払いつつ描写しているところにも、バートンの心情が伺えます。
画が売れるようになってから、口が上手く派手好きなウォルターは外交(パーティや会食、取材などなど)にいそしみ、その間マーガレットは人にも会わず、一日16時間もひたすらアトリエで画を描き続けていたそうですが、夫に言われたからそうしているのではなく、生粋の“描かずにはいられない”タイプの創作者として、また、美しきひとりの女性、母としての側面もきちんと描ききったところに、マーガレットという画家への愛情を感じるのです。
例えば、バートンの愛情は、彼女のファッションにも感じられます。舞台は60年代。プレタポルテの台頭により、おしゃれがぐっと身近になり、女性たちがいっそう輝きを増し始めた時代。映画制作者たちはそんな時代の空気だけでなく、キャラクターの個性をも衣装に物語らせています。
マーガレットは、内気な女性で心のすべてを画で表現してきました。でも、決して主張がない女性ではありません。むしろそれを言葉では発するのが苦手でも、別の手段で表出させてきたわけです。サブリナパンツとシャツ、フラットシューズという派手ではないけれど、流行を取り入れたクリーンなファッションを好み、いつも、唇には赤いルージュをひき、いざというときには、ちゃんとキメることができる人。来客があるときには真っ赤なフレアスカートのワンピース、ナイトクラブではマリリン・モンローのような身体にぴたりと沿い適度に露出のあるラメドレスで自分の魅力を打ち出せる。そんな彼女だからこそ、重大な告白も効果的に行うことを自分で決め、裁判でも堂々と意見を主張できたのだと言えるでしょう。彼女のファッションを観察するだけでも、マーガレットの芯の強さが伺えるのです。
今年88歳になるマーガレットはいまも元気に、毎日のように画を描いているのだとか。「この子どもたちは、私が絵という方法以外で表せない私自身の深い感情そのもの」と語っているといいます。バートン作品を、ほぼ事実と語っているという彼女ですから、映画『ビッグ・アイズ』が大きな瞳に宿る思いを知る大いなる手がかりとなるのは確か。マーガレットの作品が気になった方は、彼女のサイトを訪ねてみるのもいいですね。
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