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【MOVIEブログ】Cinemage:エクスピレ(前)

映画に対する自分なりのオマージュということで、“シネマージュ”。2回目です。今回は大好きな監督の映画です。

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映画に対する自分なりのオマージュということで、“シネマージュ”。2回目。今回は大好きな監督の映画です。

「エクスピレ」

タイムマシーンがあったら行くのはどっち?
過去?未来?
きっとこの答えによって性格判断なども出来るんだろうけど、僕はそんなものには興味はなくて、選ぶのは間違いなく未来だ。

僕はとにかく現状に満足ができないタイプで常に進歩を求める人間だ。いまは昔に比べれば技術が格段に進歩し、携帯電話1つあれば大体なんとかなりそうな気もする時代。でも、まだ足りない。もっと何かできるはずだと思ってしまう。だから、僕は過去から学ぶというよりは未来を先取りしてみたい。未来はきっといまよりも良い世の中になっているはずだ、そう信じている。

そして、僕は行ってみたい未来に行ってみた。

僕にとってのタイムマシーンは机の引き出しでもなければ、列車のホームでもなかった。
自分の家のトイレのドアだった。
何故だかは分からないけど、夜の12時ピッタリにトイレに入って出てくると、そこから先は未来になっていた。

そして、これも何故だか全く分からないけど、そこは昼下がりのパリだった。
最初は自分が酔っ払って夢でも見ているんだろうと思ったので、パリジェンヌたちが行き交う街を自分のパジャマ姿も気にせず闊歩していた。随分洒落た街並みだなぁと思ってふんふん♪と歩いていたら、目の前にエッフェル塔が現れて、ここがパリだということが分かった。そして、この時点で自分が夢を見ていないことを悟った。

「なぜパリ?」

そのこと自体にも驚いたのだが、さらに驚いたのはそれが未来のパリだったということだった。パジャマではさすがにパリは歩けないと思って、そのとき持っていた携帯にかろうじてクレジットカードを入れこんでいたので、それを使って服を買おうと思ったら買えなかった。

「ラカルテエクスピレ」

レジの女性は僕が出したカードの有効期限が切れていると言った。そんなはずはないと思って有効期限を確認したら確かにあと1年先だった。それを見せて「ほら」という風に差し戻したら、もう1回「エクスピレ」と言われ肩をすくめられた。何がなにやら分からなくなったときに、レジの機械の日付が目に入った。2020年4月4日だった。

「2020年?」

(つづく)


【2018.9.11】
《text:Yusuke Kikuchi》

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