仕事やボランティアに奔走しながら、恋人との結婚を夢見ていたはるか。ある日、同窓会で再会した友人から不妊治療中であることを打ち明けられ、勧められるまま婦人科を受診し「女性なのに男性ホルモンが多い」と診断されるも、忙しさの中で対症療法的に片付けてしまう。しかし、大量の出血に見舞われる。昔から持ち前の行動力で他者のために奔走してきたはるかだったが、自身の悩みは誰にも共有することができない。そんな折、はるかは薬局で万引きを疑われている中学⽣・優佳⾥と出会う。彼氏に依存し、家族や友人と距離を置く優佳里。はるかは、そんな優佳里や周囲の人々を通して、今までの自分を見つめ返しながら、未婚のままひとり静かに疾患と向き合っていく。
野本梢