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【インタビュー】佐藤浩市×西島秀俊×勝地涼×中村倫也×井之脇海、出演作は「あっても不思議じゃない」リアリズム描く

テロの容疑者・朝比奈を演じた佐藤浩市、事件を追う刑事・世田とその相棒・泉を演じた西島秀俊と勝地涼、事件の裏で不可解な行動をとるIT起業家の須永を演じた中村倫也、犯人に仕立て上げられるテレビ局の契約社員・来栖を演じた井之脇海の5人に単独インタビュー。

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『サイレント・トーキョー』 (C) 2020 Silent Tokyo Film Partners
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“日本国民”が大事な登場人物


――皆さんのお話を伺っていると、「自分が演じる役」という主観と、「作品全体の動き」という客観を常に意識されながら演じていたことが伝わってきます。そんな皆さんが“集結”する瞬間が渋谷のスクランブル交差点における爆破シーンかと思いますが、参加された感想を教えてください。足利に原寸大のセットを作って撮影したそうですね。

西島:足利のセットはもちろん原寸大で地面はあるんですが、グリーンバックの部分もあるんですね。だからこそすごいと思ったのは、毎日千人以上のエキストラの皆さんが、渋谷のスクランブル交差点をイメージして演技をされていたこと。

ここで爆破があって、衝撃がこっちからこう向かってきて…ということを想像しながら、大量の人間が一斉に動く。もちろんその前から、渋谷のクリスマスイブの楽しい雰囲気を作っておいて、それが一気にとんでもない世界になる、という落差を見せる。この規模でよくできたな…というのが、正直なところですね。CGでいくら作りこんだとしても、そこにいる千人以上の人々が「渋谷の空気」をイメージできていなければ、絶対そうは見えなかったわけですから。

撮影は何日もかかって本当に大変でしたが(苦笑)、参加してくださった皆さんに「ありがとうございます。本当に楽しかったです」という思いがありますね。

勝地:爆破があった後のシーンでは、エキストラの皆さんがそれぞれ「どういうけがをしたのか」「何を感じているのか」を想像しながら芝居されていましたよね。僕自身も爆破に巻き込まれてしまって…という状況で演じているなか、目の前で多数の人々がそれぞれ違った芝居をしているのを見て「いま、すごい現場にいるんだ」と思いました。


西島:セリフも、皆さんがご自身で考えていたよね。

勝地:すごかったですよね。這いずりまわる人がいたり、立とうとする人や動かない人がいたり…。これまでにない経験をさせていただきました。

中村:出来上がったものを観たときに、渋谷でこんな大規模なシーンをたくさんの人を動員して撮っている“光景”を今まで観たことがなかったから、驚きが大きかったですね。「これ本当に渋谷で全部撮ったんだろうな」と思っていて、あとから「足利で撮った」と聞いてびっくりするんじゃないかと感じるほど、説得力のある仕上がりでした。

あと、スクランブル交差点に集まっている人たち…つまり“日本国民”というものが、大事な登場人物の一つである気がしています。それぞれは一人ひとりの個人ですが、集まった際のマジョリティというか群像というか、それがこの映画のテーマを象徴する大切な存在だと思っています。

西島さんがおっしゃる通り、それを成立させるのは並大抵のことじゃないですよね。グリーンバックに囲まれて、役者ひとりが想像力を働かせて芝居する×何千をやっているわけじゃないですか。このシーンを撮られたことが、作品にとってすごく大きかったんじゃないかと思います。


――西島さん・勝地さん・中村さんは実際にスクランブル交差点の“中”にいましたが、井之脇さんはその光景を別の場所から見ているポジションです。

井之脇:はい。僕はビルの屋上から眺めている設定でした。あのシーンも実はセットを作って、グリーンバックで撮っています。

中村:『バットマン』みたいでカッコよかったよね。ゴッサムシティだ!と思った(笑)。

西島:あのシーンは僕も参加しましたが、撮っているときはあんなに高いビルの屋上になっているとは思わなかったですね。

井之脇:本当にそうですよね。僕もなかなか想像がつかなかったのですが、先に足利ロケが終わっていたため、撮り終えた映像を波多野監督が見せてくれたんです。まだエフェクトを付ける前で、爆破もないしグリーンバックなのに、参加されていた皆さんが「良い作品を作ろう」という共通意識を持っていたからこそ、渋谷の街や爆発が見えてきて、とても助けられました。

《SYO》

物書き SYO

1987年福井県生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌の編集プロダクション、映画WEBメディアでの勤務を経て、2020年に独立。映画・アニメ・ドラマを中心に、小説・漫画・音楽・ゲームなどエンタメ系全般のインタビュー、レビュー、コラム等を各メディアにて執筆。並行して個人の創作活動も行う。

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