シネマカフェライターが選ぶ2020年公開映画No.1はコレ!

シネマカフェライター・ブロガーが選ぶ2020年公開映画No.1をご紹介します。

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『1917 命をかけた伝令』/『WAVES/ウェイブス』/『はちどり』/『アンダードッグ』/『燃ゆる女の肖像』/『ジョジョ・ラビット』/『劇場』/『ミッドサマー』
  • 『1917 命をかけた伝令』/『WAVES/ウェイブス』/『はちどり』/『アンダードッグ』/『燃ゆる女の肖像』/『ジョジョ・ラビット』/『劇場』/『ミッドサマー』
  • 『WAVES/ウェイブス』(C)2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
  • 『WAVES/ウェイブス』 (C)2019 A24 Distribution, LLC. All rights reserved.
  • 『ミッドナイトスワン』(C)2020「MIDNIGHT  SWAN」FILM PARTNERS
  • 『ミッドナイトスワン』(C)2020「MIDNIGHT  SWAN」FILM PARTNERS
  • 『はちどり』新ポスター (C) 2018 EPIPHANY FILMS. All Rights Reserved.
  • 『はちどり』 (C) 2018 EPIPHANY FILMS. All Rights Reserved.
  • 『ジョジョ・ラビット』(C)2019 Twentieth Century Fox&TSG Entertainment
『1917 命をかけた伝令』/『WAVES/ウェイブス』/『はちどり』/『アンダードッグ』/『燃ゆる女の肖像』/『ジョジョ・ラビット』/『劇場』/『ミッドサマー』
シネマカフェライター・ブロガーが選ぶ2020年公開映画No.1をご紹介します。



黒豆直樹:『WAVES/ウェイブス』



“不寛容の時代”と言われる現代だけど、自分が変わることで、そして隣にいる大切な人に心を開き、ゆるすことで世界を少しだけ変えることができる――。そんな綺麗事のような言葉とともに、登場人物たちの未来を信じたくなる一作。コロナ禍のさなかということもあって、公開時はそこまで話題にならなかったかもしれませんが、もっと多くの人に劇場の大音量と一緒に “体感”&“没入”してもらいたかった映画です。全然好きなジャンルの音楽じゃないのに(失礼!)、この物語とセットだとなぜかドハマりしてしまう不思議よ。

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赤山恭子:『ミッドナイトスワン』



映画を観て、涙をはらはらと流すことはあるけれど、思い返して、ふと涙がこぼれてしまう作品との出会いは初めてだった。不器用に愛情を募らせて、すべてをさらけ出すことになった凪沙さんの覚悟。けど、脆くて、弱くて、つらくて、幸せで、うれしくて、すっごくつらくて、最期には、慈しみが胸にたくさんあって。とめどなく溢れ出る感情が、演じた草なぎ剛さんの佇まいから感じられ、愛しか残らなかったし、どこか崇高な気持ちにさえなった。2020年No.1というよりも、この先ずっと観返していくと思う、わたしの生涯フェイバリットな1本。

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上原礼子:『はちどり』



半径5m圏内であたふたしている少女に“世界“を見せた漢文教室のヨンジ先生のような、チヂミにかぶりつく娘を温かな眼差しで見守る母のような、たおやかで力強い存在でありたい。1994年の韓国での出来事を簡単にいまと比べることはできないけれど、あまりの理不尽さや悲しみに直面したとき、人はちっぽけで、無力で、取るに足らない存在だと思ってしまいがちだから。2020年、多くの韓国カルチャーから改めて感じたシスターフッドやフェミニズム、そしてヒューマニズムへの見地の熟度。女性監督キム・ボラによる今作もまさしくそうでした。

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渡邉ひかる:『ジョジョ・ラビット』



ボーイ・ミーツ・ガールのときめきと、タイカ・ワイティティ流反戦映画の高揚感と。ヒトラーを空想のお友達に持つナチス志望の少年が、背負わされたメッセージの重さをものともせず、軽やかにたくましく戦時下を生きる展開に感激させられる。キュート過ぎる靴を履いた爪先だけで泣かせるスカーレット・ヨハンソンも最高なら、優しくやさぐれたサム・ロックウェル&アルフィー・アレンの名カップルも最高。素敵な画面作りに、スパイシーなユーモアに、デヴィッド・ボウイ。これを愛さずにいるなんて、無理。

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鴇田崇:『ジョゼと虎と魚たち』



あの“ジョゼ虎”を中川大志さん、清原果耶さんでアニメ化。物語もさることながら、注目点はふたりの声。最近大活躍の清原さん演じるジョゼ、彼女と出会い成長する恒夫役の中川さんのボイスアクトが素晴らしく、世界観へ一気にトリップ。ファンタジックな題材ながらも生のお芝居の要素も声に加味することで生み出されたリアリティーとのバランスが最高です。

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冨永由紀:『燃ゆる女の肖像』



女性であること、女性にとっての恋愛、女性にとっての芸術。女性監督が女優4人と作り上げた物語は何もかもが切実で、圧倒的な熱量で迫ってくる。マリアンヌとエロイーズという主人公2人の命名や、ギリシャ神話と重ね合わせたロマンスの展開など、物語はほんのり衒学趣味だが、2人の間に割って入る第3の女、ソフィの存在が面白い。18世紀を忠実に再現するリアリズムの中に、当たり前のように飛び込んでくる現代的な感覚が、変に浮き上がらない作劇がお見事。自然光やろうそくのやわらかい光を生かした映像も忘れられない美しさだ。

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足立美由紀:『劇場』



演劇という才能ありきの世界で夢を叶えようとあがく若い男と、その夢に寄り添いきれなかった若い女の切ない記憶を描いた、胸の奥がじくじくと疼く恋の物語。夢を抱いた経験があり、恋を知る者なら誰しも共感できる“あるある”が詰まっていて、観ていて身悶えしてしまいました。加えてメインの2人が素晴らしい。ボサボサ髪&無精ヒゲの山崎賢人が醸し出す退廃と鬱屈はセクシーで新鮮だし、松岡茉優による心の奥底を見透かされそうな瞳や儚い笑顔も絶品。そして何より舞台演出も手掛ける行定監督ならではのラストの大仕掛けが最高でした。

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内田涼:『1917 命をかけた伝令』



歴史的快挙を成し遂げた『パラサイト 半地下の家族』の影に隠れてしまった、という点で賞レースで失速した傑作『フォードvsフェラーリ』と同じくらい忘れ難いマスターピース。少なくともこの10年間に製作された戦争映画では、圧倒的ナンバーワンの完成度を誇っている。何より「映画でしか表現できないこと」「映画館でしか体験できないこと」を追求したクリエイティブな姿勢がすばらしく、コロナ禍の現在では、その価値が一段と高いものとなってしまったことも含めて、2020年を代表する一作だと断言したい。また、映画館で見たい。

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SYO:『ミッドサマー』



ヤバいものを期待して観に行ったら、魂まるごと救われてしまった……。過激なルックではありますが、本作の中身は「強迫観念と喪失感に苛まれる若者が、己を肯定してくれる安息の地にたどり着く」セラピー映画。世界が嫉妬する鬼才アリ・アスター監督の「たった一人のために、他全員をデリートする」凶暴な慈愛に、憑き物を落とされたような幸福感を得たのです。多分もう二度と、本作と同じ色の高揚感は得られないでしょう。ホッハッ! スコール!!

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矢田部吉彦:『アンダードッグ』



悪あがきの美学に溢れ、しんどい時に見ると猛烈に気合いが入る。凄みを増した森山未來を始め、総ての人物を応援したくなる稀有なボクシング映画だ。強烈な主役を擁しながら、群像劇でもありえているという構造が見事。つまり観客は主役に自分を重ねて、自分の悪あがきの物語として没頭する一方で、周りの人々も愛したいと願うようになるのだ。あきらめの悪い人生を送ろう!

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編集部:『ウルフウォーカー』



アニメーション・スタジオ、カートゥーン・サルーンの「ケルト3部作」最終作。アニメーションも物語も文句なしの傑作! オオカミ視点の演出、版画風の町に対して水彩画のような森など、ダイナミックかつ繊細な表現の連続に心が躍る。そして、少女・ロビンと“ウルフウォーカー”メーヴ、2人の交流が本当に可愛らしくほほえましい。印象に残っているのは、ロビンがオオカミとなり、メーヴ率いるオオカミの群れと共に夜の森を駆け回るシーン。解放感に満ち溢れているのに、涙が止まらない。このシーンで流れるオーロラの楽曲「Running With The Wolves」も素晴らしいの一言に尽きる。ありがとう、カートゥーン・サルーン!

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《text:cinemacafe.net》

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