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ヌーヴェル・ヴァーグの傑作『勝手にしやがれ』『気狂いピエロ』同時上映決定

2021年9月6日、88歳で亡くなったジャン=ポール・ベルモンドの追悼上映として、彼が主演したヌーヴェル・ヴァーグの記念碑的作品『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』の同時上映が決定した。

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2021年9月6日、88歳で亡くなったジャン=ポール・ベルモンドの追悼上映として、彼が主演したヌーヴェル・ヴァーグの記念碑的作品『勝手にしやがれ』と『気狂いピエロ』の同時上映が決定した。

このたび公開されるのは、2020年の公開60周年を記念して作られた『勝手にしやがれ』4Kレストア版(日本初公開)と、2007年のレストアで明快な色彩が蘇った『気狂いピエロ』2Kレストア版。

28歳のジャン=リュック・ゴダール、26歳のジャン=ポール・ベルモンド、20歳のジーン・セバーグが、映画に革命を起こした『勝手にしやがれ』は、クエンティン・タランティーノ、トニー・スコット、リチャード・リンクレイター、ラース・フォン・トリアー、テレンス・マリック、ウディ・アレン、ウォン・カーウァイ…全世代の映画人に圧倒的な影響を及ぼし続けるヌーヴェル・ヴァーグ不滅の金字塔。

ジャン=ポール・ベルモント Photo by Benjamin Auger/Paris Match via Getty Images

今回の同時上映では、可能な限りの素材と技術を結集して制作された4Kレストア決定版が日本初公開となる。使用された2種類のフィルムの特性を考慮し、オリジナルネガから徹底的なレストアが行われた。色味は撮影の故ラウル・クタールが監修した2009年のレストア版を模範とし、サウンドもオリジナルネガから起こしてレストアの最終的な決定版を作り上げた。

一方、『気狂いピエロ』は、35歳のゴダールが、長編10作目で生み出したヌーヴェル・ヴァーグの最高傑作。目くるめく引用と色彩の氾濫、そして饒舌なポエジーと息苦しいほどのロマンチスムに溢れ、映画史に名を残す名作だ。『勝手にしやがれ』以来の盟友である撮影のラウル・クタール、ゴダールのミューズでありながらゴダールと離婚したばかりのアンナ・カリーナ、『勝手にしやがれ』で大スターになりこの映画でゴダールと決別することになるベルモンド、各自がキャリアの臨界点で燃焼しつくした奇跡的作品である。

ところが、公開当時のマスターポジは消失、インターネガも劣化のため1990年に廃棄されていた。今回上映されるのは、撮影ネガをデジタル化して新たなマスターネガを作成し、サウンドの磁気素材も紛失していたので当時のプリントから新たな音ネガを復元し、鮮やかな色と音を可能な限り蘇らせた2007年2Kレストア版となる。

また、今回の上映のために新たなメインビジュアルも解禁。『勝手にしやがれ』は、マルセイユからパリに逃走してきた男(ジャン=ポール・ベルモンド)が、かつて一夜を共にした女(ジーン・セバーグ)にシャンゼリゼで遭遇して談笑する有名なシーンが切り取られたデザイン。セバーグのへラルド・トリビューン紙のロゴが入ったサマーニットも映画を象徴するアイテムだ。

『気狂いピエロ』は、パリから南仏に逃れてきた男(ジャン=ポール・ベルモンド)と女(アンナ・カリーナ)が海辺で寄り添っているビジュアル。本を読み小説を書いて、ロビンソン・クルーソーばりの生活に満足げな男と、すこし倦んでいる女の、波乱の予兆はありつつも穏やかな2人の愛の時間を象徴するシーンが使用されている。

『勝手にしやがれ』公開60周年記念4Kレストア決定版、『気狂いピエロ』2Kレストア版は、2022年4月15日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、シネリーブル池袋ほかにて公開。

《シネマカフェ編集部》

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