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『カサノバ』レビュー 画像

『カサノバ』レビュー

18世紀に実在したプレイボーイ、カサノバ。彼の回顧録を元にした退屈な史劇か…なんて思って作品に臨んだら予想は見事に大ハズレ。いくつもの伏線が最後に収束していく展開は見事だし、華やかでキュートで楽しい恋愛ドラマでした。考えてみれば、監督はあのラッセ・ハルストレム。ただの史劇を撮るわけないんですよね。

『夢駆ける馬ドリーマー』レビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『夢駆ける馬ドリーマー』レビュー

馬と人間の関係は歴史が深いからか、馬が人にもたらす癒しや奇跡は過去に何度もテーマとして取り上げられてきました。本作でも負傷馬ソーニャドールのリハビリをきっかけに、すれ違っていた父と娘、父と祖父の関係が修復されていきますが、日に日に再生されていく家族の絆は観ていてすがすがしく、素直にソーニャの復活を応援している自分がいました。そして、涙してしまいました…。

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『夢駆ける馬ドリーマー』レビュー

かなり出来すぎた話だな、というのが正直な感想。展開もほぼ予想通り。だけど、やっぱりホロリと涙を流してしまった私。雄大なケンタッキーの景色と、馬の優美さによるところも大きいかも。こんな上手い話があるものかとも思ったけれど、何とこれは実話がベースの物語。それに先日、日本の名馬ディープインパクトが見せ付けた驚異の走りを知った後では「とてつもなく強い馬っているんだよね」とも思うし。“強運も才能のうち”なのです。

『ナイロビの蜂』レビュー 画像
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『ナイロビの蜂』レビュー

不審な死を遂げた愛する妻の真実を知ろうとする夫婦愛。ケニア・ナイロビに蔓延る貧困とHIV。ただ観て感じて欲しいアフリカの想像を絶する美しい自然。この作品では、壮大なスケールで描かれるこれら3つのテーマが素晴らしくリアルに描かれています。『シティ・オブ・ゴッド』に続き、独自のカメラワークと映像美を見せたメイレレス監督を惚れ直しました! また、ストーリーが進むに連れて観る側の集中力がどんどん増してゆく不思議な感覚に襲われました。綿密な展開からは一瞬も目が離せませんよ。それにしても妻が死んだ後に、命をかけて真実を追究する夫…今の世の中、そんな泣ける夫婦がいるのでしょうか!? 憧れの夫婦像でもあります。

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『ナイロビの蜂』レビュー

好き、愛してる、愛おしい。大切な人にその愛を伝えるために使う単語はたくさんあるし、それらはTVドラマでも日常でもたくさん溢れている。だけど「その想いに率直に生きるとはこういうことなんだ」「本当の意味はこうなんだ」、『ナイロビの蜂』を観た後、そう感じました。

『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』クリント・イーストウッド監督来日記者会見 画像
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『父親たちの星条旗』『硫黄島からの手紙』クリント・イーストウッド監督来日記者会見

クリント・イーストウッドが監督する硫黄島2部作、『父親たちの星条旗』と『硫黄島からの手紙』。記者会見には日本で始めて会見に出席するイーストウッド監督をはじめ、渡辺謙、二宮和也、伊原剛志、加瀬亮、中村獅童が登壇し、2部作の全貌を明らかにした。

『RENT/レント』レビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『RENT/レント』レビュー

「RENT」は映画以前に舞台を観ましたが、音楽がとても美しい作品という印象があります。映画もロザリオ・ドーソンをのぞいてほぼオリジナル・プロードウェイキャストなので、映画版もとにかく歌は文句なしに素晴らしかった。ストーリーは1990年、ニューヨークを舞台に、夢や恋愛やAIDS問題に揺れる若き芸術家たちの物語(オペラ“ラ・ボエーム”現代版)ですが、音楽が際立っている作品だけに、それを映像にすると、少々長いミュージック・ビデオを観ているような感覚に陥ります。でも、舞台とは違ってリアルなニューヨークのストリートや夜景を盛り込まれ、ファンタジックで印象的なシーンもたくさんありました。

『RENT/レント』レビュー 画像
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『RENT/レント』レビュー

52万5600分。1年を分で数えるとそうらしい。「人生の1年をどうやって計る?」。そんな歌で幕を開ける『RENT』。のっけからバンバン歌い出すので驚いた。ミュージカル好きの人にはたまらなく嬉しい展開だと思うけど、ミュージカル慣れしていない私は、いつ歌い出すのかと内心ビクビク。少し音楽が流れ出すと「また歌うの!?」とかまえて疲れた。せっかく映画なんだから、もう少し普通のストーリーの部分があればよかったかな…。なんて書いたら、原作のファンに怒られるだろうか。いやいや、その歌、踊り、表情。全てすばらしい。どれをとっても切れ味バツグン、こちらのエネルギーを吸い取ってしまうほどパワフルでリズミカルだからこそ、もう少し緩急が欲しかった。

『陽気なギャングが地球を回す』完成報告記者会見 画像
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『陽気なギャングが地球を回す』完成報告記者会見

意識するしないに関わらず他人の嘘がわかってしまう男と、コンマ1秒まで正確に時を刻む体内時計を持つ女。口から生まれてきたようないい加減な理屈をこねる演説の達人と、生まれついての若き天才スリ師。実生活においては何の役にも立たない奇妙な能力をもつ4人の男女が出会ったとき、ロマンあふれる犯罪計画が動きだす…。

『ぼくを葬(おく)る』レビュー 画像

『ぼくを葬(おく)る』レビュー

素直でいることはとても困難だ。それでも可能な限り本音でいたいと思うのは、それが通じたときに感じる幸福感が他に代え難いものだから。もし自分が周囲の人々に正直になれず死を迎えるとしたら、残る悔いは如何ほどだろうか。 本作は約80分で描かれる、ある男性の死に際。「生存率は5%以下」と余命を宣告された主人公を演じるのはフランスを代表する若手俳優、メルヴィル・プポーである。すべてを捨て去ってしまいたいと思うほどの絶望、本当に失ってしまったとき内側に残るのは狂気、死を意識してなお打ち明けられない本当の愛…。痩せ細っていく身体と鋭い眼光にはいつも寂しさがあって、それが彼自身を物語る。ゲイカルチャーなど分かり難い文化の上で語られているが、死を意識した人間のうつろいや家族への思いには共感できる感情が見て取れる。

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text:Shiho Atsumi
text:Shiho Atsumi

『ぼくを葬(おく)る』レビュー

余命3ヶ月を宣告されたゲイのフォトグラファーは、その事実を告げぬまま、不仲の家族と和解もせず、愛する恋人を部屋から追い出す。『まぼろし』から始まったフランソワ・オゾンの死をテーマにした3部作の2作目の主人公は、相手にはその機会を与えぬまま、自分のほうだけ別れを告げて死んでゆく。これを勝手と見るか許せるかが好き嫌いの分かれ目。普通の話になりそうなネタにばっちりついた“オゾン印”は、子供を作るためにカフェで妻のセックスの相手を探している不妊夫婦のエピソード。死を前に父親から主治医まで次々と押し倒しそうな男の生への憧憬は、ひょんなことから女相手に子供を作ることで結実。もちろん女相手じゃムリなので、望みもしないのに3Pに付き合う羽目になった夫が気の毒やら笑えるやら。『スイミングプール』より『まぼろし』に近いウェルメイドなこの作品には少ないけれど、個人的にはこういうヘンで意地悪オゾンが好き。

『ニュー・ワールド』クオリアンカ・キルヒャー来日インタビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『ニュー・ワールド』クオリアンカ・キルヒャー来日インタビュー

『シン・レッド・ライン』から7年、巨匠テレンス・マリックが挑んだ最新作はポカホンタスの伝説を描いた『ニュー・ワールド』だ。ストーリーはディズニー映画で日本でも知られている、イギリスからやってきた冒険家ジョン・スミスと先住民ポカホンタスの愛の物語。そのポカホンタス役に見事抜擢されたのが、15歳の新人クオリアンカ・キルヒャーだ。

『美しき運命の傷痕』レビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『美しき運命の傷痕』レビュー

淡々と、しかし着実に進むストーリー。「運命」が残した傷痕をなぞりながら、それぞれの人生の点と点が線として結ばれて行く…。その空気はまるでサスペンスドラマのように張りつめています。しかし何といっても注目すべきは女優たち。その圧倒的な存在感に、観ている私は思わず胸が締めつけられました。仕草のどれをとっても説得力があり、セリフなんて要らないのでは?と思わせるほど。女であるがゆえの苦しみ、葛藤、そしてそこに見え隠れする弱さ。運命とともに生きていくことの難しさを見事に表現しています。個性がぶつかり合うわけでもなく、だからといって完全に融合することもないキャスト。この最高の配役と演出に、タノヴィッチ監督の才能をうかがい知ることができるでしょう。

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『美しき運命の傷痕』レビュー

重々しくも華麗な邦題がぴたりとはまった一作。『トリコロール』シリーズのキェシロフスキの遺稿を元にしているだけにテーマは愛とモラルの闘いであり、そこには彼の大きな影が感じられます。しかし映画はその模倣に終わらず、タノヴィッチ監督ならではのダイナミックな質感と繊細な心理描写が相まって、万華鏡をイメージしたタイトルロール(これがまた深い!)から最後まで一気に引き込まれます。四姉妹の母親役を演じたキャロル・ブーケの老けっぷりには女優魂を感じました。石のように堅い表情と艶のない銀髪には鬼気迫るものすらあり、その佇まいは圧巻としか言い様がありません。ところが先日フランス映画祭2006の団長として来日した彼女は、額を出した外巻きのボブがよく似合っていてまるで少女のようでした。この奥深さ! 美しき年齢の重ね方を学ぶにも最適です。

春を待ちながら…幸せになる映画 vol.4 人を愛する幸せを感じて。『リトル・ランナー』 画像

春を待ちながら…幸せになる映画 vol.4 人を愛する幸せを感じて。『リトル・ランナー』

今回の切り口は「からくち」。いつもは、映画にまつわる気になる点を、ちょっと厳しくツツいています。でも、「春を待ちながら…幸せになる映画」というテーマを掲げた今月。このテーマで、どうして辛口のことなど言えるでしょう。幸せな気分にさせてくれる映画なら、ちょっとぐらいの「?」や「!」なんて、どうでもいいや。今回は、そんな姿勢で行きたいと思います。

『美しき運命の傷痕』レビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『美しき運命の傷痕』レビュー

女は強い。仕事や子育てを平然とこなしながら、実は彼女たちの中ではとてつもない嫉妬や不安や憎悪が うずまいていたりするものです。この映画に登場する3人の女性たちの美しく可憐な佇まいからもやはり、 それぞれが抱える深い悩みは決して想像できません。不倫、裏切り、孤独…。それでもどん底から這い上がり、 幸せを自らの手でつかみとる根性を持った女性になりたい、そう力強い印象を残してくれる映画です。 ところで、『トリコロール』3部作では3つの愛の物語が青、白、赤(トリコロール)で表されているように、 『美しき運命の傷痕』の3姉妹にもまた青、赤、黄という3つのイメージカラーが使われています。 ぜひ注目してください。

『デイジー』チョン・ジヒョン、チョン・ウソン、イ・ソンジェ、アンドリュー・ラウ監督来日記者会見 画像
シネマカフェ編集部
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『デイジー』チョン・ジヒョン、チョン・ウソン、イ・ソンジェ、アンドリュー・ラウ監督来日記者会見

2005年、一大旋風を巻き起こした『私の頭の中の消しゴム』。本作で日本中の女性を魅了した人気俳優チョン・ウソンが主演する待望の最新作が『デイジー』だ。共演は『猟奇的な彼女』『僕の彼女を紹介します』を大ヒットに導いたチョン・ジヒョン。3月22日には三角関係のもう一角を演じるイ・ソンジェ、監督のアンドリュー・ラウとともに来日した2人迎え、記者会見が開かれた。

『ラストデイズ』マイケル・ピット来日インタビュー 画像
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『ラストデイズ』マイケル・ピット来日インタビュー

『エレファント』で銃社会アメリカにおける死を描いたガス・ヴァン・サント監督が、1994年に命を絶ったニルヴァーナのボーカル、カート・コバーンに捧げた美しき映像叙事詩『ラストデイズ』。本作でカートの分身ともいえるミュージシャン、ブレイク役に抜擢された24歳のマイケル・ピットがインタビューに応じてくれた。

春を待ちながら…幸せになる映画 vol.3 “アカデミー賞ノミネート有力!!”だったけど… 画像

春を待ちながら…幸せになる映画 vol.3 “アカデミー賞ノミネート有力!!”だったけど…

アカデミー賞、ついに発表となりました! 相変わらず華やかでしたね…。その結果にはいろいろ思うところはありますが、お気に入りの『クラッシュ』が作品賞を受賞したことは、なんともめでたい。残念ながら作品賞を逃した『ブロークバック・マウンテン』ではありますが、保守的と言われる“アカデミー”で、あそこまで評価されたことは輝かしいことかもしれません。

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』マリア・ベロ来日インタビュー 画像
シネマカフェ編集部
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『ヒストリー・オブ・バイオレンス』マリア・ベロ来日インタビュー

第78回アカデミー賞で助演男優賞、脚色賞にノミネートされたデイヴィッド・クローネンバーグ監督の『ヒストリー・オブ・バイオレンス』。惜しくも受賞は逃したものの、作品の質に変わりはない。ヴィゴ・モーテンセン演じる隠された夫の過去と対面する妻の苦悩を演じたのは、「ER」の女医役でも有名なマリア・ベロだ。来日前にアメリカの雑誌で“東京お買い物特集”をチェックしてきたというお買い物好きのマリア。この日は買ったばかり40年代のヴィンテージのワンピースをキュートに着こなしてのインタビューとなった。

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』レビュー 画像

『ヒストリー・オブ・バイオレンス』レビュー

生きていると、「知らなければよかった」と思うことがあります。そしてその「知ってしまった」という現実を後悔してしまうのは、もはや知らなかったときの自分に戻れないから。ましてや知りたくなかったことが、愛する人の“隠された過去”だったら、私はいったいどう受け止めるのだろう? うーん、愛と暴力で自分の歴史を築いてしまった夫と、その歴史の渦に巻き込まれる家族の葛藤……愛する人の過去を知ったとき、彼の歴史も含めて変わらぬ愛で包むことなんて果たして私にできるかなぁ。映画を観てだいぶ経つ今でも、この答えを見つけられずにいます。「愛があれば過去なんて関係ないさ!」などと簡単にいかないことを、深く、そしてジワジワと感じさせる作品です。

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『ヒストリー・オブ・バイオレンス』レビュー

『ヴィデオドローム』『ザ・フライ』など、人間生理を逆なでする性や暴力を描かせたら右に出る者のいないD・クローネンバーグ監督ですが、今回は彼らしい過剰さやグロテスクさはなりを潜め、バイオレンス・シーンにありがちな派手なアクションや劇的な効果はほとんどありません。強盗に襲われたヴィゴ・モーテンセンは、あたかもご飯を目の前にして箸を持つように、人間を前にして銃を撃ちます。しかし、正当防衛だろうが犯行だろうが暴力は暴力です。クローネンバーグの乾いた描写は暴力の本質を淡々と見せつけます。ラストの問いかけるようなヴィゴの目、それを受けるマリア・ベロの顔…。責めることはできない、でも許すこともできない。その正直さこそが愛なのではないでしょうか。

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