大震災の後、茨木県日立市のプレス工場で働く女性・栞。平凡な日常だが、同僚であり夫である研次と幸福な日々を送っていた。しかし、ある日、作業中の事故で最愛の夫を亡くしてしまう。事故を引き起こしたのは、新入社員の工。平和な日々を奪われ、心から工を憎む栞と、赦しを乞い続ける工。決して交わるはずのない境遇に置かれた2人だったが、次第にお互いを理解する気持ちが芽生えていく…。そして季節はうつろい、桜の花が満開となる春。さまざまな葛藤をかかえ、理不尽な運命に翻弄された迷える男女の淡い恋は、一体どんな結末を迎えるのか…
船橋淳
今年のベルリン国際映画祭フォーラム部門で正式上映された『桜並木の満開の下に』の完成披露試写会が4月4日(木)、
東日本大震災――。多くの人々の日常を一変させたあの日から早いものでもう2年が経った。一日も早い復興を願って、多くの人々が行動を起こし続けている。この震災のことを忘れてはいけないし、忘れられるはずもない…
3月に入り、まだまだ寒い日が続くが暦の上では春を迎えた今日この頃。少しずつ暖かくなれば、人々の心を和ませる“お花見”シーズンももう目前だ。そして、映画の世界でも春を感じさせる桜を描いた作品が今年も数多く公開となる…