城内で旧知の友と刃傷沙汰を起こしてしまった檀野庄三郎(だんのしょうざぶろう・岡田准一)は、罪を免れ、家老・中根兵右衛門から藩命を受ける。それは、7年前に側室と不義密通し小姓を斬り捨てるという、前代未聞の事件を起こした罪で幽閉されている戸田秋谷(とだしゅうこく・役所広司)を3年後の切腹まで監視せよ、というものだった。秋谷は前藩主から、藩の歴史である「家譜」の完成を命ぜられていた。監視の内容とは、7年前の事件がそこにどう書かれているか報告し、藩の秘め事を知る秋谷が逃亡を企てたときは妻子ともども容赦なく斬り捨てよ、というものだった。幽閉中の秋谷を訪ねた庄三郎は、秋谷の娘・戸田薫(とだかおる・堀北真希)、妻・戸田織江(とだおりえ・原田美枝子)、息子・郁太郎と出会い、生活をともにし始める…。
小泉堯史