ベルリンのカフェで働くケーキ職人トーマスは、イスラエルから出張でやって来る馴染み客オーレンといつしか恋人関係に発展していく。オーレンには妻子がいるが、仕事でベルリンに滞在する限られた時間、ふたりは愛し合う。ある日、「また1か月後に」と言ってエルサレムの家へ帰って行ったオーレンから連絡が途絶えてしまう。実は交通事故で亡くなっていたのだった。 エルサレムで夫の死亡手続きをした妻のアナト。休業していたカフェを再開させ、女手ひとつで息子を育てる多忙な日々を過ごすなか、客としてトーマスがやってくる。職探しをしているという彼をアナトは戸惑いながらも雇うことに。次第にふたりの距離は近づいていき――。
オフィル・ラウル・グレイツァ
“同じ男性”を愛した2人の男女が、おいしいスイーツをきっかけに国籍や文化の壁を超えて惹かれ合っていく姿を、2つの国を舞台に描いた『彼が愛したケーキ職人』。この異色のラブストーリーは、切なくも美しい愛の形を私たちに示してくれる。
映画『彼が愛したケーキ職人』の冒頭映像がいち早くシネマカフェに到着した。
『彼が愛したケーキ職人』が、先日10月26日(金)、第31回東京国際映画祭にてワールドフォーカス部門「イスラエル映画の現在 2018」にて上映され、プロデューサーを務めたイタイ・タミール氏が舞台挨拶に登壇、観客とQ&Aを行なった。
哀愁漂うエルサレムを舞台に、国籍や文化、宗教や性差を超えてめぐり逢う男女の人間賛歌を描く映画『The Cakemaker』(英題)が、『彼が愛したケーキ職人』の邦題で12月1日(土)より日本公開される。