広島で「金太郎」という居酒屋を経営しているおじいさんがいる。私(サイナミ)の父は30年前、広島に留学して彼と知り合った。その頃、私は広島で生まれた。「金太郎」のおじいさんは私を孫娘のように扱った。現在、彼には3人の子供と8人の孫がいて、十数人の大家族でこの居酒屋を経営している。 おじいさんも家族もいろいろなことを思い出し、記憶を頼りに親交を深めていく。歴史はこの地の人々の心に深く根を下ろし、今日まで続いている。彼らの話から、広島での過去の生活の記憶が少しずつ明らかになっていく。同時に、私は広島との縁をドキュメンタリーの中で探していく。「私はどこから来たのか」という疑問を抱きながら、自分とこの都市の繋がりを見出し、現在と歴史を語り継ごうとする。
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