南紀州の浜に住む代官・那智の嘉門は、ローマの聖者から授けられた紅孔雀の宝庫の鍵を持っていたが、されこうべ党の妖術師・一角に紅孔雀の鍵を奪い取られ岩牢に閉じ込められる。小四郎は姉・幾重や藤内らと父・嘉門の救出に向かうも、一角の妖術に翻弄される。しかし小四郎は兄・主水や怪童・風小僧の密やかな助力で一角を追い詰めていく。黒潮逆巻く那智の断崖上に小四郎と一角の火花散る一騎打ち。絡み合い奪い合う二人の手から紅孔雀の鍵がこぼれ落ちる。「こんな鍵があるから人間は醜く争うのだ」と主水は海の中へ投げ捨てる。また、小四郎の恋人・久美も一角の一味・海賊どくろ丸に捕らえられるが風小僧の機転に助けられて浮寝島に辿り着いていた。浮寝島には悪婆・黒刀自の呪の術に操られた盲目の美剣士・浮寝丸が住んでいた。黒刀自は久美に毒草どくろかずらの煎薬を飲ませて小四郎暗殺の呪いをかけて那智の浜へ送り出す。その小四郎は一角の罠に嵌り鉄砲で撃たれて父・嘉門と同じ岩牢に閉じ込められていた。そこへ黒刀自の呪いに導かれた久美が突如現れ小四郎を襲う。がその時、一陣の旋風が起こって小四郎の姿が掻き消える。
萩原遼