
秋のオススメ2本目は、青春ドラマ「One Tree Hill」。2003年に全米での放送が始まり、同じ年に始まった青春ドラマの「The OC」と比較される機会が多かったものの、「The OC」終了後も根強い人気を獲得し続けている作品です。

舞台はアメリカ東南部、ノースカロライナ州の田舎町トゥリー・ヒル。高校のバスケットボール部に所属する同級生ルーカスとネイサンを中心に、物語が進んでいきます。実はこのふたり、生まれも育ちも違うものの、同じ父親を持つ腹違いの兄弟。妊娠中だったルーカスの母親を捨てたネイサンの父親が、その後すぐにネイサンの母親と出会い、ネイサンを授かり、結婚したという、ややこしい上に、「お父さん、お盛んすぎますよ」な生い立ちを背負っているのです。そのため、シングルマザーとなった母親と暮らすルーカスと、父母のもとで不自由ない暮らしを送るネイサンは犬猿の仲に。共にバスケの才能に恵まれているものの、ママっ子で心優しいルーカスと、愚か者のお盛ん父さんに育てられたためにヒネくれてしまったネイサンの複雑な青春が描かれていきます。
「The OC」と比較されてきたのは冒頭に触れましたが、どちらかと言えば、東海岸の小さな町で高校生活を送るティーンを描き、現トム・クルーズ夫人のケイティ・ホームズを人気者にした青春ドラマの佳作「ドーソンズ・クリーク」のテイストに近いものが。近隣の住民は、みんな顔見知りで、高校のバスケ部の勝敗やちょっとした事件が町のトップニュースとなるような田舎町のシチュエーションが、将来への不安にもがき、自分自身と向き合うことを恐れ、異性との関係が大いに頭をもたげる若者たちの日常を大きく支配しています。

また、「ドーソンズ〜」の主人公たちがウィットに富んだ会話で青春の悩みを吐露する知的高校生だったのに対し、「One Tree Hill」のルーカスは現代米文学をこよなく愛する読書家さん。自身の心情を文学からの引用を用いて語るルーカスのナレーションが、物語を味わい深いものにしています。
ルーカスを演じるチャド・マイケル・マーレイは、映画『フォーチュン・クッキー』や『蝋人形の館』でご存知の方も多いでしょう。飄々とした佇まいが魅力の彼は、悩み深きルーカスの繊細さを好演するにはうってつけの美形くん。一方、ヒネくれ者だけれど根は良い子なネイサンを演じるジェームズ・ラファティも、チャドに負けない男前ですよ。
(text:Hikaru Watanabe)
「One Tree Hill」
http://www.superdramatv.com/line/onetree/index.html
毎週土曜24:00〜
スーパー!ドラマTVにて放映中
©Warner Bros. Entertainment Inc.
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