※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

【雅子ブログ】オスカーの次は、『横道世之介』

昨日はついにアカデミー賞の授賞式があり、ワクワクした1日ではなかったでしょうか。トリを飾る作品賞に「アルゴ!」とオバマ大統領夫人と発表されると、思わず、ヤッター! でした。

最新ニュース スクープ
注目記事
『横道世之介』高良健吾 -(C) 2013「横道世之介」製作委員会
『横道世之介』高良健吾 -(C) 2013「横道世之介」製作委員会
  • 『横道世之介』高良健吾 -(C) 2013「横道世之介」製作委員会
昨日はついにアカデミー賞の授賞式があり、ワクワクした1日ではなかったでしょうか。トリを飾る作品賞に「アルゴ!」とオバマ大統領夫人と発表されると、思わず、ヤッター! でした。本当に素晴らしい作品でしたから。今年はミュージカル・トリビュートということで『シカゴ』、『ドリームガールズ』、話題の『レ・ミゼラブル』のチームが本当に素晴らしいパフォーマンスの披露、もう、それだけで鳥肌が立つようなエンタメぶり。オバマ大統領夫人のサプライズ出演…等々。やはりアメリカはショービジネスのスケールが違うなぁ、と感心しきり。そして、気になるのは女優たちのドレスアップしたルック。迫真の演技で助演女優賞を獲ったアン・アサウェイのプラダのドレスがヘアスタイルともに私のベスト1です。とってもキュートでした。ショートヘアが増えるかも?

肝心のオスカー映画は、ディオールの白いドレスが眩しかったジェニファー・ローレンスが主演女優賞を獲った『世界にひとつのプレイブック』は絶賛公開中だし、主演男優賞受賞のダニエル・デイ=ルイス主演『リーンカーン』は4月、その前に脚本賞とクリストフ・ヴァルツが助演男優賞を獲ったタランティーノ監督最新作『ジャンゴ 繋がれざる者』はいよいよ今週3月1日(金)から。どうぞお見逃しなく!

さて、ホントは公開前にアップしたかった、目下、もうひとつ絶賛公開中の映画をご紹介します。沖田修一監督の最新作『横道世之介』! その奇妙なタイトルを知ったのは、昨年のTIFFで。【特別招待作品】の一作品としてワールド・プレミアされました。

1987年春、大学進学のために長崎から上京した横道世之介は、独特の和みムードで次々に周りの人を巻き込んで行く。世之介の友人たち、お譲さまの祥子、同期生の倉持とあき、男が好きな加藤、パーティガールの千春…。大学入学からの12ヵ月を爽やかに描く――。

吉田修一の原作を知らなかったので、なんだこの名前は? というのが正直な最初の印象。韻を踏む(←劇中で○○が言う)名前の、横道世之介を演じるのは同じ事務所(部署違いだけど)の高良健吾。今、若手ナンバーワンの彼は、世之介キャラに近いものがあるという。その説得力を持って自然に好演している。沖田修一監督とは『キツツキと雨』以来、4度目のタッグ。そして、世之介に負けない不思議ちゃんのお譲さま・祥子を演じるのは、高良くんと『蛇にピアス』で共演した吉高由里子。

沖田監督と共同脚本を担当するのは、劇団「五反田」主宰、劇作家、演出家、俳優、小説家の前田司郎。監督とは中学・高校の同窓生。当時から映画作りのマネごとをしていたふたりは、アカデミー賞を獲ることが目標の部活「アカデミー部」(!)を創立したというから、オモシロイ。すでに映画的なエピソード満載だ。残念ながら、監督の浮気によって始動前に幻となってしまったというけれど、いつかこのエピソードを基に映画にして欲しいな。

本作全体に漂う穏やかなムードは、沖田監督らしいユーモアとキャラクターが反映しているような気がする。『南極料理人』、前作『キツツキと雨』も大好きな作品。出演している若手、ベテランともに、そのやさしい空気感の中で戯れ、また観ている私たちもシアワセになるかんじ。本家本元のアカデミー賞にはずいぶん遠いけれど、春風が吹いているような、あたたかくて、ちょっぴり切ない映画なのである。
《text:Masako》

関連記事

特集

【注目の記事】[PR]

特集

page top