すでにマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の“集大成”“総決算”といわれるこの映画を目の当たりにして、衝撃と感動に震えている方は多いはず。
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— 『アベンジャーズ』[公式] (@AVG_JP) 2019年4月29日
全世界で歴史的大記録が続々
前代未聞のアベンジャーズ現象!
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全世界オープニング興行収入 歴代1位(Box Office Mojo)
日本での平日金曜公開初日 歴代No.1 & 観客動員96万人突破!(当社調べ)
歴史に名を刻む #アベンジャーズ に世界中が衝撃&感動の嵐 pic.twitter.com/Ltg8v8Bcnh
今回は、『エンドゲーム』に合わせてぜひとも観てほしいMCU作品を、“MCU沼”にドハマリしたライターが独断と偏愛でピックアップ。『エンドゲーム』をまだ観ていない方の予習になるのはもちろん、とりあえず『アベンジャーズ』は観たけれど…という方や、『エンドゲーム』鑑賞直後という方に向けて、感動がいっそう深まる10本を厳選してみた。
1)アイアンマン(2008)「私がアイアンマンだ」

ロバート・ダウニー・Jr. が主人公トニー・スターク/アイアンマンを好演して大ヒットした、MCUの記念すべき1作目。テロ組織に誘拐されたトニーは、命を救ってくれた外科医ホー・インセンの協力のもとアイアンマンの初号機(マーク1)をつくって脱出。兵器製造事業からの撤退を表明するが、そのことで重役による策略に巻き込まれていく。世間が突如現れた謎のヒーローに注目するなか、「私がアイアンマンだ」と宣言するラストシーンが印象深い。
マーベル側の反対を押し切ってダウニー・Jr. を主演に後押しした監督のジョン・ファヴローには感謝しかないが、彼はトニーの運転手ハッピー・ホーガン役でもお馴染み。最愛の人ペッパー・ポッツ(グウィネス・パルトロウ)とは、まだ上司と部下のぎこちない関係なのも新鮮。『エンドゲーム』の後に見返せば、さまざまなシチュエーションやセリフの端々に本作へのオマージュが捧げられているのが分かる。誰もが後を引く“あの音”も…?
2)アイアンマン2(2010)ブラック・ウィドウ初登場!

大ヒットした前作に続く続編。政府はアイアンマンのアーマーを兵器とみなし、引き渡しを要求するが、トニーは軽く交わす。そんな中、アイアンマンと同じ動力源を持つイワン・ヴァンコ(ミッキー・ローク)が現れ、ライバル企業のハマー(サム・ロックウェル)が暗躍する。スカーレット・ヨハンソン演じるブラック・ウィドウ/ナターシャ・ロマノフが優秀な秘書に扮してトニーに近づく。
MCUといえば、エンドロールで席を立つのは損、次の物語につながる大事な映像が流れることで知られるが、『アイアンマン』のエンドロール後には、アベンジャーズ計画を口にするS.H.I.E.L.D.(シールド)のフューリー長官(サミュエル・L・ジャクソン)が登場していた。本作ではフューリーとトニー、ナターシャが対面し、アイアンマンはアベンジャーズにふさわしいのか否かが話される。あっという間に大柄の男性たちを倒してしまう、ナターシャことブラック・ウィドウの勇姿にも注目。

3)キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー(2011)キャプテン・アメリカ誕生!
人一倍の正義感と愛国心はあれど、身体がひ弱だったスティーブ・ロジャースが、スーパーソルジャー計画によりキャプテン・アメリカというスーパーヒーローに。演じるのは、こちらも彼以外には考えられないクリス・エヴァンス。物語の舞台は第2次世界大戦中の1940年代でMCUでは最も過去にあたり、その後も人類の脅威となるナチスの科学部隊ヒドラが登場。四次元キューブと呼ばれるブルーのスペース・ストーンを、ヒドラが研究していた。
戦争映画の側面が色濃く、キャップのコスチュームがダサいだの、地味だのと言われがち(!?)だが、キャップがスーパーソルジャー計画に選ばれた理由である善なる信念はアベンジャーズの精神面の支えとなり、トニーの父ハワード・スタークが作った盾を駆使した接近戦や強靱な肉体は攻撃の要。また、凄腕エージェント ペギー・カーター(ヘイリー・アトウェル)との別れは涙なしには観られない。

4)キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー(2014)『エンドゲーム』の監督作

『アベンジャーズ/エンドゲーム』や『インフィニティ・ウォー』『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』を手がけたアンソニー&ジョー・ルッソ監督による本作を、MCU最高傑作に挙げるファンは多い。『アベンジャーズ』(2012)のニューヨークの戦いから2年後、キャップが実はヒドラの巣窟だった シールドに フューリー長官や ブラック・ウィドウと共に立ち向かっていく政治サスペンスアクションとしても見応えたっぷり。
影の大ボス、国防長官 ピアースを演じていたのは、ハリウッドの名優 ロバート・レッドフォード。キャップを追い詰める謎の暗殺者“ウィンター・ソルジャー”が登場するが、その正体はヒドラに洗脳されたキャップの親友バッキー(セバスチャン・スタン)だったという事実。サムことファルコン(アンソニー・マッキー)も初登場し、70年の眠りから覚めたキャップの現代での人間関係が大きく動き出す1作。

5)エージェント・カーター(2015~16)キャップ最愛の人が活躍
「エージェント・オブ・シールド」と並んで「エージェント・カーター」も、MCUと同じ世界観を共有しているTVシリーズ。キャップ最愛の女性ってどんな人? と気になる方に超絶にオススメ。『ザ・ファースト・アベンジャー』の後、キャップが氷漬けになって生きているとはつゆも知らないペギー・カーターの、シールドの前身SSR(戦略科学予備軍)での活躍が描かれる。
女性であるゆえ、お茶くみや雑用しかさせてもらえなかった彼女に極秘任務を依頼するのが、トニー・スタークの父ハワード(ドミニク・クーパー)。後にアイアンマンの人工知能のモデルとなる執事ジャーヴィス(ジェームズ・ダーシー)が手助けする。40年代のレトロファッションで悪に立ち向かう、美しく、凛とした強さを持ったペギー。彼女の人生を知れば、『エンドゲーム』もまた違った受け止め方ができるかも。

6)ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014)愉快なヤツら初登場!

クリス・プラット演じるスターロードことピーター・クイルや、サノスの養女であるガモーラ(ゾーイ・サルダナ)、遺伝子操作されたアライグマのロケット(声:ブラッドリー・クーパー)&歩く木グルート(声:ヴィン・ディーゼル)などが話題を呼んだ、銀河を舞台にしたアドベンジャー・アクション。個性豊かな彼らのコミカルなやりとりや、シーンに合った70年代の音楽も人気の秘密。
惑星モルグで、クイルがノリノリの音楽を聴きながら奪う謎のオーブの中身は、インフィニティ・ストーンの1つである紫色のパワー・ストーン。とてつもない破壊力を持ち、普通なら触れた者が消滅してしまうが、クイルは触れても平気だった! その秘密は続編『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』(2017)で明らかになる。

7)アントマン(2015)アベンジャーズ起死回生の世界最小ヒーロー

ひとり娘キャシーを愛する父親で、前科者のスコット・ラングが特殊スーツに身を包んだ身長1.5センチの世界最小ヒーロー・アントマンとなって活躍する。スコットを演じるポール・ラッドのどこか情けないキャラも相まって、これまでで最も庶民的で親しみやすいヒーローとなった。
小型化の秘密は、かつてシールドでハワード・スタークやペギー・カーターと働いていたハンク・ピム博士(マイケル・ダグラス)が開発したピム粒子だ。ピム博士は実は初代アントマンで、続編『アントマン&ワスプ』(2018)でワスプとして活躍するホープ(エヴァンジェリン・リリー)の母ジャネット(ミシェル・ファイファー)が初代ワスプ。彼女は原子レベルまで小さくなり、量子世界に迷い込んだといわれている。

8)シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ(2016)アベンジャーズ分裂…

『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』(2015)でスカーレット・ウィッチ(エリザベス・オルセン)が見せたアベンジャーズ全滅と世界滅亡の幻覚の恐怖によりウルトロンを生み出したトニーことアイアンマン。そして、信頼していた組織シールドが崩壊し、もう裏切りや陰謀はこりごりのキャップ。初対面から微妙な雰囲気になることが多かった2人は、キャップの親友バッキー/ウィンター・ソルジャーも引き金となって決裂。アベンジャーズも二分されてしまう。
そこでキャップの仲間サム/ファルコンがスカウトしたのがアントマン。一方、トニーが新たにスカウトしたのが、YouTubeで話題になっていたスパイダーマンことピーター・パーカー(トム・ホランド)で、以来、彼の父親がわりとなって面倒を見るようになるのだが…。
結局、このときの決別が最新作『エンドゲーム』まで尾を引くことになるアイアンマンとキャップ。だからこそ、予告編にもあった2人の握手は胸に迫るものがある。

9)マイティ・ソー バトルロイヤル(2017)雷神ソーが成長見せる

クリス・ヘムズワース演じる雷神ソーの物語からは本作を選択。美しく荘厳なアスガルドを我がものにしようとする、ソーの姉で死の女神ヘラ(ケイト・ブランシェット)に立ち向かう。辺境の変な星サカールで再会したソーとハルク(マーク・ラファロ)という『シビル・ウォー』のバトルに登場していなかった2人の凸凹コンビぶり、タイカ・ワイティティ監督による前2作とはひと味違うポップな世界観はそれぞれの魅力を増し増しに。ワケありの女戦士ヴァルキリー(テッサ・トンプソン)も心強い助っ人となった。
また、ソーといえば、腐れ縁の義弟ロキ(トム・ヒドルストン)の存在も欠かせない。『アベンジャーズ』で地球を大混乱に陥れたことから、再訪時にはドクター・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)に“飛ばされた”ロキ。兄弟のこれまでの物語は、劇中序盤に登場する寸劇「アスガルドのロキの悲劇」からも伺える。寸劇でソーとロキを演じている人物にも要注目!

10)アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018)『エンドゲーム』前日譚
単体の作品で主役を張ってきたヒーローたちが集結する「アベンジャーズ」シリーズ第3弾は、『エンドゲーム』といわば前後編の関係にある。『マイティ・ソー バトルロイヤル』の直後から始まり、サノスはソーやアスガルドの民たちが乗る船を襲撃。さらに、ロキの杖の中にあったマインド・ストーンから誕生したヴィジョン(ポール・べダニー)、時間を操るタイム・ストーンを所有するドクター・ストレンジのいる地球に強奪者を放つ。
アベンジャーズにガーディアンズ・オブ・ギャラクシー、スパイダーマン、ブラックパンサーらが加わり、“異種混合”チームに分かれて立ち向かうが、ご存知のようにインフィニティ・ストーンを全て手に入れたサノスの野望は果たされ、全宇宙の生命の半分が消されてしまった…。
Check out the Marvel Studios’ #AvengersEndgame inspired poster from artist @JohnAslarona. #DontSpoilTheEndgame pic.twitter.com/FCKoabuJ4J
— Marvel Studios (@MarvelStudios) 2019年4月28日
なお、ここでは詳しく紹介しなかったが、シリーズ第2弾『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』は5月5日(日・祝)にテレビ朝日系で、ストレンジの修行の様子が描かれる『ドクター・ストレンジ』は5月17日(金)に日本テレビ系「金曜ロードSHOW!」でそれぞれ地上波初放送されるので、合わせてチェックしてみて。

「私こそが絶対だ」と言うサノスを打ち砕き、“今はここにいない”仲間や失われた命を取り戻すことができるのか。アベンジャーズ最後の物語は、やはりスクリーンで見届けてほしい!
『アベンジャーズ/エンドゲーム』は全国にて公開中。
■『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』
MovieNEX(アウターケース付き/4,200円+税)発売中、デジタル配信中
(C) 2019 MARVEL
■『アイアンマン2』、『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』『キャプテン・アメリカ/ウィンター・ソルジャー』、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』、『アントマン』、『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』、『マイティ・ソー バトルロイヤル』
オリジナルアウターケース付 MovieNEX(4,000円+税)発売中、デジタル配信中
(C) 2018 MARVEL (C) 2017 MARVEL
■「エージェント・カーター」シーズン1、シーズン2
ブルーレイ/DVD発売中、デジタル配信中
(C) 2019 MARVEL & ABC Studios.