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見れば見るほど癖になる!? スタンダップコメディの魅力

シネマカフェ月特集1月は「初笑い」ということで、日本ではまだまだ馴染みがないジャンルですが、英語圏を中心にここ数年盛り上がっている「スタンダップコメディ」をご紹介!

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《text:キャサリン/Catherine》

シネマカフェ月特集1月は「初笑い」ということで、日本ではまだまだ馴染みがないジャンルですが、英語圏を中心にここ数年盛り上がっている「スタンダップコメディ」をご紹介!

「スタンダップコメディ」という言葉自体は聞いたことがあっても、見たことはない方が多いのではないでしょうか。そもそも日本では、漫才やコントが中心でスタンダップコメディ自体が根付いていません。スタンダップコメディとは、英語でstand-up comedy、コメディアン一人で観客の前に立ち生でネタを披露するコメディ手法です。日本で言うと漫談にやや近いかもしれません。欧米を中心に最も基本的なコメディ手法の一つで、小さなライブハウスからコンサートを行う大きなホールでの公演まで規模は様々。人気コメディアンになると、1回の公演(おおむね1時間程度)でチケット代は数万円、即ソールドアウトしてしまうほどです。そのため、いままで人気コメディアンのステージはニューヨークやロサンゼルスなど、特定の場所に住んでいて且つ数万円のチケット代を払える人しか見ることができませんでした。そこへ登場したのがNetflix。数年前からオリジナルスタンダップコメディの配信を開始し、大御所から若手スター、期待の新人に至るまで配信を続け、かつてないほど日本でも気軽にスタンダップコメディを楽しめる時代がやってきました。

「アリ・ウォンの人妻って大変!」Netflixにて配信中
とはいえ、日本人でも楽しめるの?と疑問を持たれる方もいると思います。その答えは当然イエス!英語圏のコメディは政治や経済ネタを扱うものもあれば、そうでないものもたくさんあります。当然細かな文化背景を知らないと楽しめない部分もありますが、それは海外の映画やドラマと変わりません。むしろコメディを楽しめることで、その国や世代の文化背景がよりよく分かると思います。そこで今回は、配信されている数多くのスタンダップコメディの中から初心者でも楽しめ、且つ文化背景も学べる5本をご紹介!


ハサン・ミンハジ/Netflix「ハサン・ミンハジのホーム・カミングキング」



昨年惜しまれ終了したNetflixオリジナル番組「ハサン・ミンハジ:愛国者として物申す」の人気もあり、TIME紙2019年の最も影響力のある100人に選ばれた気鋭のムスリム系コメディアン。通常のスタンダップコメディと異なり、ワイヤレスマイクを付け、背後に大きなビッグスクリーンを用いて行うスタイルはTED Talksのよう。ミレニアル世代のあるあるを中心に、映画のたとえ話、移民二世としての葛藤などを面白おかしく、軽快に話すのが特徴です。ちなみに、本作のオープニングテーマ曲は映画『TENET』、ドラマ「マンダロリアン」などを手掛けたルドウィグ・ゴランソン(ルードヴィッヒ・ヨーランソン)、オープニングアートはジャネール・モネイやチャイルディッシュ・ガンビーノのアルバムアートを手掛けたサム・スプラットを起用したところも見どころ。

トレバー・ノア/Netflix「トレバー・ノア:僕はパトリシアの息子」



2020年グラミー賞司会も予定されてる若手トップコメディアンの一人。彼のスタンダップを見ずして何を見るのかと言えるくらい必見です。南アフリカ出身、人種隔離政策アパルトヘイト下で、白人の父親と黒人の母親を両親に持つ経歴は想像に難くない苦労と困難の連続。その人生を軽快なトーンで語った自著「生まれたことが犯罪!?」はベストセラーに。司会を務める「The Daily Show」では、先ほど紹介のハサン・ミンハジと数年に渡り共演をし、ハサンを始めその他多くの若手コメディアンに大きな影響を与えています。1時間程度のステージは最初から最後まで隙のない面白さで圧巻。アメリカの人種差別や社会問題をシニカルに、全く違う目線でいじり倒すのが痛快ですが、彼の特徴である笑いと笑いの間に挟まれる「気づかせるトーク」にも注目です。

アジズ・アンサリ/Netflix「アジズ・アンサリの“今”をぶった斬り!」



Netflixドラマ「マスター・オブ・ゼロ」でお馴染み。本作の監督は映画『her/世界でひとつの彼女』スパイク・ジョーンズ。冒頭から性的不正行為報道で干されていたことをがっつりネタにして始めるところからアジズ節全開な1時間。原題は「Right Now」。いまの時事ネタを皮肉にするだけでなく、いまこの瞬間に生きるということについてフォーカスを当てた内容は、お笑いを目当てに視聴したはずなのに、一つの短編映画を観ているような気分にもなります。それはきっと、スタンダップコメディの撮影は会場の端からコメディアンを撮影するのが通例ですが、本作は間近で撮影することで視聴者もすぐそばで見ているような感覚になるからなのかも。そんな、息遣いさえも感じられそうな臨場感あるスタンダップコメディです。

アリ・ウォン/Netflix「アリ・ウォンの人妻って大変!」



2020年TIME紙の最も影響力のある100人に選出され、彼女のスタンダップコメディが大好きなキアヌ・リーブスが彼女主演のNetflix映画『いつかはマイ・ベイビー』にカメオ出演を快諾して話題に。テレビに出てくるアジア系女性といえば、がり勉で冴えないか、ドラマや映画での医師役かという時代において、Netflixコメディ部門のトップであるリサ・ニシムラ氏がきっと彼女のコメディは多くの人が楽しめるはずと、前例のない中起用し一躍スターになったアリ・ウォン。今回紹介するのは2作目。前回同様今回は第二子出産を控えた状態で撮影し、母であること、妻であること、女性でキャリアを積むこと等世の中のあるあるを痛烈にこき下ろすトークは痛快!

ハンナ・ギャズビー/Netflix「ハンナ・ギャズビーのナネット」



Netflixでスピーチのようなスタンダップコメディを配信するや否や各メディアで絶賛されエミー賞を受賞した注目のオーストラリアタスマニア出身のコメディアン。レズビアンとして、女性として生きていく上で、これまで自虐的にネタにしてきた自分の人生を、今回ばかりはと正しいストーリーとして伝えるラスト10分は圧巻のステージ。ラスト10分に至るまでの全てのジョークが伏線として張り巡らされた構成にも脱帽してしまいます。コメディアンを引退したい…と語る彼女のその気持ちの根底に、もし何かを感じとったならその気持ちをぜひ大事に生きていきたいとさえ思う、素晴らしいステージです。

以上、注目の5作品でした。面白おかしいだけではない、洋画や海外テレビシリーズを見る上でも欠かせないポイントが多く語られるスタンダップコメディ。2021年、ステイホームもまだまだ続くこのご時世、まだ見たことない方は1作品1時間程度なのでぜひご覧ください。
《キャサリン/Catherine》

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