黒木華主演映画『日曜のあと』の公開が決定。ティザービジュアル&特報映像も到着した。
山と湖に囲まれたリゾートホテルで、不妊治療の末に子どもを授かった麻衣と洸一は旅先でのひとときを楽しむつもりだった。翌日には麻衣の叔母である由美と哲也の夫婦も合流し、麻衣と洸一は叔母夫婦に妊娠を伝えようとしていたが、一転、2人は発表に慎重な様子を見せる。2人の間に置かれた言いづらい気持ちが月曜日に向かって段々と膨らんでいく――。

本作は、夫婦という最も身近で、最も複雑な人間関係を描く、美しく繊細で濃密な心理劇。
黒木華が妊娠した妻の麻衣を演じるほか、夫・洸一役で橋本淳、彼女らの危機に立ち会う麻衣の伯母夫婦役で吉田羊と古舘寛治が出演。
併せて公開されたティザービジュアルは、スチールを木村和平、デザインを大島依提亜が担当。どこか遠くを見つめる妻を写し出し、その隣にいるはずの夫の気配だけが欠けている。夫婦であっても分かり合えない2人の距離感と、静かな空間の中に漂う説明しきれない寂しさと余白、その感情を観る者に委ねるビジュアルに仕上がっている。
また映像では、静かなプールや霧に包まれた湖、夜の集いなど、非日常の風景が映し出される一方で、鏡越しに向き合う夫婦、荷物を手に立ち去る夫と、その場に一人残される妻といった、夫婦の距離が静かに張り詰めていくことを予感させる。
本作は、『わたし達はおとな』『ほつれる』の加藤拓也監督長編3作目。Netflixシリーズ「忍びの家 House of Ninjas」の原案者・今井隆文が、本作にて初めて映画の企画・プロデュースを担当している。
本作のメインのロケ地には、洗練された建築デザインが特徴のホテルを全面的に使用。俗世間から隔離されたかのような舞台装置を存分に生かすだけでなく、自然のロケーションを取り込み、登場人物たちの焦燥や孤独を映し出す。
コメント
加藤拓也監督
いずれ決めなければならないことは沢山ありますが、この映画が追っているのはその決断ではなく、それを口に出せないまま並んで過ごしている数日間です。同じ部屋で寝て、食事をとり、隣で歯を磨く。そのどの瞬間にもずっと、言えていないことが二人のあいだに置かれたままになっている。この映画にあるのは、夫婦が丁寧にもてなされながら、言えていないことが二人のあいだに積み重なっていく時間です。企画が始まってから四年が経ち、ここまで長く付き合ってくださったプロデューサーとキャスト、スタッフの皆さんに、この場を借りて御礼を申し上げます。秋、劇場でお待ちしています。
黒木華
「夫婦」という、いちばん小さなコミュニティ。近い存在だからこそ言えないこと、不満、少しずつ生まれていく距離。その繊細な感情を、加藤さんは驚くほどリアリティのある台詞で描き出しています。だからこそ、一つひとつの言葉が鋭く胸に刺さるのだと思います。
橋本淳
相手を思って紡いだ言葉は、受け取る側によっては暴力にもなり、癒やしにもなる。それぞれに正義があり、どちらも間違ってはいない。しかし、その正しさが交わらなければ、言葉はただの攻防になってしまう。
本人たちは必死に言葉を重ね、分かり合おうとする。そんな張り詰めた光景を少し引いた視点から眺めると、どこか滑稽で、思わず笑ってしまいそうになる。
その可笑しさと切実さが同時に存在していること。そして、リアリティのある緊張感の中で、登場人物たちの真意を探り続ける時間。それらすべてが、この作品の魅力なのだと感じています。
安藤忠雄建築に360°囲まれた空間。その中で流れる一瞬一瞬の空気。目の前で刻々と変化し続ける黒木華さんの繊細な揺らぎ。表現を削ぎ落とした先を見つめる加藤拓也監督。その世界を、各部署が刹那の機微まで掬い上げていく。宝物のような美しい光景が、映像作品となることでさらに輝きを増していました。
この作品の一端を担えたことに、心より感謝申し上げます。どうか、この作品が一人でも多くの方のもとへ届きますように。
古舘寛治
自然と人工物の間でいつも人間は悩むのだ。この異様なホテルと青々とした自然。
快適さと野生。いいとこ取りなど本当にできるのだろうか?私はできるだけ自然に寄っていたい。
そう、あのままもっとずっとカヤックで釣りをしていたかったのです(あ、カヤックは人工物だ汗)。
吉田羊
言葉と身体の裏腹を
山あいのホテルに封じ込め
声にならない言葉たちを
カヤックのペダルでたきつける
女の心と身体
男の心と肉体
その溝は埋まるのか
なんてことを考えながら
試写を観た
加藤監督が作る極上の静謐
ぜひ映画館で
五感を研ぎ澄ませてご覧ください
『日曜のあと』は11月20日(金)より新宿ピカデリーほか全国にて公開。



