中国内モンゴルの北西部に広がる草原。若く美しいトゥヤーは、夫・バタールと幼い2人の子供と暮らしている。バタールは井戸掘りの際に使ったダイナマイトの事故で下半身不随。遠くの水場まで日に少なくとも2〜3回も水を汲みに行くのも、暮らしのために羊を放牧しているのも、全てトゥヤーの仕事。だが、重労働がたたって、彼女自身も腰を痛め、もう生活を支えるような激しい仕事は無理だと医者に診断されてしまう。そして、彼女はある決断に迫られる。愛する家族を守るために。
大岡昇平の「ながい旅」を原作に、戦後のアメリカ占領下での一人の日本人の誇り高き戦いと、彼を支え続ける家族の姿を描いた『明日への遺言』が3月1日(土)に公開初日を迎える。2月22日(金)に本作の特別試写会が開催。小泉尭史監督に富司純子、加藤隆之、近衛はなのキャスト陣、本作の主題歌を歌う森山良子、さらにスペシャルゲストとして、本作に強い感銘を受けたという眞鍋かをりも駆けつけ、舞台挨拶が行われた。
いわゆるハリウッドのメジャー・スタジオ製作ではない、独立系資本で製作された映画が対象のインディペンデント・スピリット賞が、今年もアカデミー賞授賞式前日の23日に発表され、『JUNO/ジュノ』が作品賞、主演女優賞、第1回脚本賞の3部門を受賞した。
4部門ノミネートのうち、編集賞を逃してしまったコーエン兄弟だが、脚色賞に続き、監督賞、作品賞を受賞し、3冠という快挙。また作品全体でも7部門ノミネートのうち、この3冠に加え、助演男優賞(ハビエル・バルデム)の4冠に輝いた。一方、最多8部門にノミネートされていた『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』は残念ながら主演男優賞(ダニエル・デイ=ルイス)のみの受賞。『ノーカントリー』が今年のアカデミーを制した形となった。
主演男優賞は『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』のダニエル・デイ=ルイス。1990年の『マイ・レフトフット』(主演男優賞受賞)に続くアカデミー賞受賞となった。また、1994年の『父の祈りを』、2003年の『ギャング・オブ・ニューヨーク』でも主演男優賞にノミネートされている。
16歳の女子高生の妊娠をテーマにした問題作、『JUNO/ジュノ』が脚本賞を受賞。脚本を担当したディアブロ・コディは本作が初長編作品。
歌曲賞は『ONCE ダブリンの街角で』の「Falling Slowly」(作詞・作曲:グレン・ハンサード、マルケタ・イルグロヴァ)が受賞。アイルランドの人気バンド、「The Frames」でプレイしていたジョン・カーニーが監督。主演の2人もミュージシャンという音楽映画。『魔法にかけられて』から、「Happy Working Song」ほか3曲(全て作曲:アラン・メンケン、作詞:スティーヴン・シュワルツ)、『August Rush』(原題)から1曲がノミネートされていたが、それらを抑えての受賞となった。
外国語映画賞は『ヒトラーの贋札』。ナチス・ドイツが行った国家に夜史上最大の紙幣贋造事件をテーマにした本作が、『ボーフォート ─レバノンからの撤退─』などを抑えて受賞。注目されていた浅野忠信主演の『モンゴル』は残念ながら受賞を逃した。
日本では昨年11月に公開されヒットした『ボーン・アルティメイタム』。アカデミー賞では録音賞、音響編集賞、編集賞の3部門にノミネートされていたが、これを制覇するパーフェクトを成し遂げた。この3部門とも、いわゆる主要な部門ではないが、どれも映画を支える重要な技術。改めて『ボーン・アルティメイタム』のクオリティの高さが分かる。
最優秀主演女優賞は『エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜』のマリオン・コティヤール。アカデミー賞は初ノミネート、初受賞。また、ゴールデン・グローブ賞、セザール賞、BAFTA(英国アカデミー賞)に続いての受賞という快挙。
『トランスフォーマー』、『パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド』を抑えて視覚効果賞を受賞したのは、『ライラの冒険 黄金の羅針盤』。本作は3月1日(土)より公開。鎧グマやダイモンなど、CGとは思えないキュートなキャラクターたちに注目してほしい。
作品賞、監督賞、編集賞、脚色賞の4部門にノミネートされていたジョエル&イーサン・コーエンが、まずは一つ目の受賞となる脚色賞を受賞。残る3部門も受賞なるか?
最優秀助演女優賞は『フィクサー』のティルダ・スウィントン。先日発表されたBAFTA(英国アカデミー賞)に続く受賞となった。ちなみにアカデミー賞は、初ノミネート&初受賞。