壊れかけた夫婦の絆を取り戻すため、リチャード(ブラッド・ピット)と妻のスーザン(ケイト・ブランシェット)はモロッコを旅していた。だが山道を行く観光バスの中で、どこからか放たれた一発の銃弾がスーザンの肩を打ち抜く。徐々に事件は解明され、やがて1人の日本人男性にたどり着くが――。銃を手に入れたモロッコの山羊使いの少年、銃の所有者である日本人男性、彼の聾唖の娘、そして子守の女がメキシコへと連れて行った子供たち…。一発の銃弾は国境を越え、孤独な魂を抱える人々をつなぎ合わせていった。生命と魂の危険にさらされた彼らの運命は――? 人間の愚かさの象徴である“バベルの塔”をモチーフに、アメリカ、メキシコ、モロッコ、日本の4ヶ国で起こる事件が絡み合いながら、1つの未来に向かって加速するヒューマン・ドラマ。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
「風が吹けば桶屋が儲かる」や「バタフライ効果」…たった1つの小さな間違いから偶然が重なり、当初は想像もできなかった運命が待ち受ける、そんな映画を一挙紹介。
ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが、ショート・フィルム2作品を製作するようだ。メキシコ人俳優のガエルとディエゴは、2001年公開映画『天国の口、終わりの楽園。』で…
『恋する惑星』、『2046』など、常にスタイリッシュでイマジネーションあふれる作品を世に送り出してきた香港の鬼才、ウォン・カーウァイ。彼にとって初の全編英語作品であり、グラミー賞8冠に輝く歌姫、ノラ・ジョーンズを主演に迎えて製作された『マイ・ブルーベリー・ナイツ』が3月22日(土)より公開される。2月14日(木)、本作の試写会が行われ、来日中のウォン・カーウァイ監督、さらにスペシャルゲストとして監督の大ファンという菊地凛子が舞台挨拶に登壇した。
ゴールデン・グローブ賞での作品賞受賞に菊地凛子のアカデミー賞助演女優賞へのノミネートなど、公開前から大きな注目を集めてきた『バベル』が4月28日(土)、ついに初日を迎え興行収入40億円も十分に射程圏内と言える大ヒットスタートを切った。
今年のアカデミー賞ノミネートで一躍世界に名を馳せた女優・菊地凛子。もちろんそれは実力あってのこと。ハリウッド次回作ではエイドリアン・ブロディと共演が決まっているシンデレラガールが、何百人ものオーディションで勝ち取った『バベル』、アカデミー賞への参加、そして“演じる”ということについて語ってくれた。
アカデミー賞などの賞レースを賑わせた『バベル』で、菊地凛子、役所広司と並んで注目を集めた日本人俳優がいる。二階堂智。それが彼の名前だ。モロッコ、メキシコ、日本で巻き起こる出来事がやがてひとつにつながっていくアンサンブルドラマで、二階堂さんは日本を舞台にしたパートに出演。菊地凛子扮する、ろうあの女子高生・チエコと関わる若手刑事・ケンジを演じている。通常の日本映画とは違い、役を得るまでにも長い時間がかかったそうだが、「だからといって嫌になってしまうようなことは全くなかった」と開口一番力強く言い切る。
恋人や友人に恵まれず一人孤独に生きてきた、初老の中学教師・バーバラ。ある日、彼女が勤める学校に現れた、若くて美しい新任教師のシーバに目を留める。生い立ちも社会的階級も生活環境も全く異なるものの、心の奥底に抱える孤独感という共通の悩みが、2人の間に友情を芽生えさせた…と、バーバラは感じていた。ところが、シーバと15歳の教え子の不倫現場を目撃してしまった瞬間から、その友情はただならぬ歪みを帯びていく…。
新生活が始まって、ほっと一息つけるのがゴールデン・ウィーク。緊張続きで、コリコリになった心と体をゆっくり休めるよい機会です。また、ゴールデン・ウィークといえば、日本映画界では話題の新作が続々と紹介されるまさに“黄金の週間”。そこで4月のコラムでは、ゴールデン・ウィークのおすすめをご紹介します。
“死にモドキ”を探してほしい——「月刊 黒い本」の美人編集長から依頼を受けて旅に出た“俺”。死後の世界をルポするためにそいつが必要らしい。旅のお供は相方のエンドーと途中で知り合った謎の女・サヨコだ。果たして“死にもどき”は見つかるのか? そもそも“死にモドキ”って何だ!? そして命を懸けたルポの完成は——?
アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥの映画は、全体像を容易には予測させてくれない。『アモーレス・ペロス』も、『21グラム』も、ラストシーンの瞬間に目の前がパーッと開け、メッセージに包まれるような、そんな映画だった。『バベル』でも、冷えた関係を修復しようとモロッコを旅するアメリカ人夫婦、幼い兄妹を連れてアメリカからメキシコへと国境を越えるベビーシッター、モロッコの小さな村に住む兄弟とその家族、聾唖の日本人少女とその父親の物語を通し、ゆっくりとだが確かな足取りでテーマが観る者に近づいてくる。テーマは、想いを伝え合い、分かり合うことの難しさ、そして大切さ。前回のアカデミー賞作品賞受賞作『クラッシュ』にはタイトル通り、「(他者)とぶつかり合いたい」という思いが充満していたが、それにも似たメンタリティが今回のアカデミー賞を席巻した『バベル』の中にもある。
よしもとばななが2002年に発表した同名小説を映画化した『アルゼンチンババア』。その“ババア”を鈴木京香が演じることで、製作前から話題になっていた本作が完成。3月24日(土)の公開を前に京香さんにお話をうかがった。
メキシコ・モロッコ・東京、世界3ヶ国を舞台に人類の希望と絶望を描いた衝撃のヒューマンドラマ、『バベル』。ブラッド・ピット主演、菊地凛子アカデミー賞ノミネート、3大陸にわたる壮大なロケ…と早くから注目を集めている本作の監督を務めるのは、『21グラム』のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。3月7日(水)、来日した監督と日本キャストの役所広司、菊地凛子、二階堂智を迎え記者会見が行われた。
3大陸4ヶ国のキャストがメキシコの鬼才、アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ監督のもとに集結。国境を越えて描かれる絶望と希望にあふれた衝撃のヒューマン・ドラマ『バベル』の日本公開が4月28日(土)に決定した。
日本映画界には、世界的に注目を浴びている役者が男女ともに増えてきています。渡辺謙、真田広之、菊地凛子…、そしてもちろん、役所広司。他の国際派俳優たちのように、特に「ハリウッド進出!」を意識した動きは見られないものの、出演作が国際的な注目を自然に浴びてしまう彼。ハリウッド作品への出演も、それをきっかけに獲得してきたのでしょう。
メキシコの鬼才・ギレルモ・デル・トロ監督作品の『パンズ・ラビリンス』が撮影賞、美術賞、メイクアップ賞の3部門受賞という快挙を成し遂げた。ちなみにノミネートは外国語映画賞、作曲賞、脚本賞も含む6部門。
ちょっと不思議な一家のロード・ムービー『リトル・ミス・サンシャイン』が脚本賞を受賞。『バベル』のギレルモ・アリアガ、『硫黄島からの手紙』のポール・ハギスとアイリス・ヤマガタ、『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ、『クィーン』のピーター・モーガンと並み居る強豪を制したマイケル・アーントは初ノミネート初受賞となった。
先日、13作目の監督作品となる『監督・ばんざい!』の完成と6月公開が正式に発表された北野武監督。“ある映画監督”を主人公に様々なジャンルを網羅し、小津テイストまで取り入れたというこちらの新作も大きな話題を呼びそうだが、その北野監督が今年で第60回を迎えるカンヌ国際映画祭の記念イベント「To Each His Own Cinema」に招待されることが決定した。
ゴールデン・グローブ賞で作品賞を受賞し、2月25日に発表されるアカデミー賞でも作品賞の最有力候補との呼び声も高い『バベル』。本作に耳の聞こえない女子高生役で出演し、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされ注目を集める菊地凛子が授賞式に臨む現在の心境を語ってくれた。
ゴールデン・グローブ賞の発表から約1週間。ついに、ハリウッド映画最高の栄誉、第79回アカデミー賞のノミネート発表がありました。予想通り、作品賞には『バベル』『ディパーテッド』が。『硫黄島からの手紙』もこの部門に参戦。外国語賞ではなく。この3作と『クィーン』は監督賞でもノミネート。これら大作に並んで食い込んできた『リトル・ミス・サンシャイン』が、どんな激戦を見せてくれるのか楽しみです。残念ながら、作品賞には入らなかったものの、監督として評価を受けたのが、のポール・グリーングラス。いまだ、多くの人の心に大きな傷を残している9.11のテロの渦中にあった人々を描いた『ユナイテッド93』では、確かに巧みな演出力に圧倒されました。
日本時間の16日、発表されたゴールデン・グローブ賞。アカデミー賞の行方を占う賞として、さまざまな意味で注目されるイベントです。今年は、『バベル』で日本の菊地凛子がノミネートされていました。渡辺謙さんに続き、こうも立て続けに日本人俳優が熱い視線を浴びるとなると、まるでMLBのように、日本の俳優もごく普通にハリウッドで活躍し、注目される時代へといよいよ突入したのかなとしみじみ。菊地凛子は惜しくも受賞を逃したものの、注目度と知名度は急上昇。今後につながる素晴らしい評価を手にしました。作品自体はドラマ部門の最優秀作品賞を受賞しています。
映画界最大の祭典、第79回アカデミー賞ノミネート作品が1月23日22:30(日本時間)ロサンゼルスのビバリーヒルズにあるサミュエル・ゴールドウィン・センターにて発表された。作品賞にノミネートされたのはゴールデン・グローブ賞最優秀作品賞受賞、日米共演が話題の『バベル』、先週主演のレオナルド・ディカプリオとマーティン・スコセッシ監督が来日したばかりの『ディパーテッド』、イーストウッド監督が日本人キャストで硫黄島の戦いを描いた『硫黄島からの手紙』、異例のロングランヒットを記録したロード・ムービー『リトル・ミス・サンシャイン』、そしてダイアナとエリザベス女王の間の確執を初めて映画化した『クィーン』の5作品。
今回で64回を迎えたゴールデン・グローブ賞の授賞式が行われ、最多の7部門にノミネートされていた『バベル』が見事、最優秀作品賞に輝いた。今回ゴールデン・グローブ賞を受賞したことで、現地時間23日にノミネート作品が発表されるアカデミー賞の獲得もより現実味を帯びてきたと言える。
アカデミー賞の前哨戦の中でも最大の山場と言われ、毎年熱い注目が集まるゴールデン・グローブ賞。今年度の各部門のノミネーションがこのほど発表され、今年のカンヌ国際映画祭で優秀監督賞を受賞し、ここまでの賞レースを引っ張ってきた『バベル』が作品賞を含む最多の7部門にノミネートされた。
第64回ゴールデン・グローブ賞のノミネーションが12月14日(現地時間)発表された。最優秀作品賞(ドラマ部門)に見事ノミネートを果たしたのは、『バベル』『ボビー』『ディパーテッド』『LITTLE CHILDREN (原題)』『クィーン』の5本。また最優秀作品賞(コメディ/ミュージカル部門)には『BORAT: CULTURAL LEARNINGS OF AMERICA FOR MAKE BENEFIT GLORIOUS NATION OF KAZAKHSTAN (原題)』『プラダを着た悪魔』『ドリームガールズ』『リトル・ミス・サンシャイン』『サンキュー・スモーキング』の5本が発表された。
毎年アカデミー賞までの賞レースの先陣を斬って発表されるナショナル・ボード・オブ・レビュー賞が、ニューヨーク現地時間12月6日(水)に発表となった。ナショナル・ボード・オブ・レビューはニューヨークの映画専門家120人ほどの投票によって決められ、95年の歴史を誇る権威ある賞。
本年度の第59回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞を受賞し、上映後には15分間に及ぶスタンディングオベーションが起きた『バべル』の公開が、2007年ゴールデン・ウィークに決定した。