壊れかけた夫婦の絆を取り戻すため、リチャード(ブラッド・ピット)と妻のスーザン(ケイト・ブランシェット)はモロッコを旅していた。だが山道を行く観光バスの中で、どこからか放たれた一発の銃弾がスーザンの肩を打ち抜く。徐々に事件は解明され、やがて1人の日本人男性にたどり着くが――。銃を手に入れたモロッコの山羊使いの少年、銃の所有者である日本人男性、彼の聾唖の娘、そして子守の女がメキシコへと連れて行った子供たち…。一発の銃弾は国境を越え、孤独な魂を抱える人々をつなぎ合わせていった。生命と魂の危険にさらされた彼らの運命は――? 人間の愚かさの象徴である“バベルの塔”をモチーフに、アメリカ、メキシコ、モロッコ、日本の4ヶ国で起こる事件が絡み合いながら、1つの未来に向かって加速するヒューマン・ドラマ。
アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ