第二次世界大戦末期、打倒ナチスを掲げる地下抵抗組織<ホルガ・ダンスケ>。その組織の一員であるコードネーム、フラメンとシトロンの任務は、ゲシュタポとナチに寝返った売国奴の暗殺だった。 確固たる信念のもと任務をこなしていく2人だが、ある標的と対峙した時“何かがおかしい”と、初めて暗殺をためらってしまう。更に、フラメンの恋人であるケティへスパイ容疑がかかり、暗殺命令がくだったことで、組織に対する疑念は急速に膨らんでいった。組織、そしてケティさえも、本当に信じることができるのか? 誰が敵で誰が味方か、疑心暗鬼にさいなまれ苦しむ中、フラメンとシトロンは危険な立場に追い詰められていく。自分たちがしていることは正義なのか? 何のために戦っているのか? 己の果てを悟った2人がそれぞれ選択した驚愕の結末とは――。2008年度デンマーク・アカデミー賞5部門受賞作品。デンマーク史上最大級の製作費をかけ、実在した2人のレジスタンスの生き様を壮大なスケールで描く。
オーレ・クリスチャン・マセン