ミア17歳、高校3年生。親友と呼び合える友達がいて、つきあい始めて1年の大好きな彼氏がいる。将来の夢はチェロ奏者。今はジュリアード音楽院への入学をめざして猛練習中。そんなミアを、ある雪の朝、突然の悲劇が襲った。一家が乗った車に対向車が突っ込み、ミアは一瞬にして家族を失ったのだ。病院のベッドの上、昏睡状態のままのミアの目に映ったものは、ベッドに横たわる自分の姿と幸せだったこれまでの人生、そして、彼女を死の淵から呼び戻そうとする人々の姿。いつもと変わりなく話しかけてくれるおばあちゃんの声。「辛いなら頑張らなくてもいい」と言って泣いたおじいちゃんの涙。親友のキムと、看護師の制止を振りきって来てくれた最愛のアダム。彼らはミアに何を語り、ミアはそこに何を見るのか。
R・J・カトラー