数々の名盤を残し、後世のジャズにも大きく影響を与えたビル・エヴァンス。彼の51年の生涯は苦悩に満ちたものであった。その出自からキャリアのスタート、エヴァンスを巡る人間模様、そして死の間際までを、貴重な証言・映像・写真の記録で構成したドキュメンタリー映画。 58年にマイルス・デイヴィスのバンドに加入し『カインド・オブ・ブルー』を制作した当時の様子。その後、ドラマーのポール・モチアンとベーシストのスコット・ラファロをメンバーに迎え、歴史に残るピアノトリオが残した名盤『ワルツ・フォー・デビイ』の制作経緯とスコット・ラファロの死。また、現在まで公にされていなかった、エヴァンス自身の音楽への想い、そして肉親たちから見た素顔の姿、その一生涯を通じて苦しめられてきた薬物依存…エヴァンスの人生を垣間見るような証言の数々と、貴重なエヴァンスの演奏シーンが1時間25分に収められている。
ブルース・スピーゲル