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【特別映像】夫婦の愛を「ライフ」誌のカメラマンが切り取る…『ラビング』

“愛”(LOVING)という姓を持つ夫婦役を演じたジョエル・エドガートン、ルース・ネッガがそろってゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、ネッガがアカデミー賞主演女優賞にもノミネートされている『ラビング 愛という名前のふたり』

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『ラビング 愛という名前のふたり』 (C)2016 Big Beach, LLC. All Rights Reserved.
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“愛”(LOVING)という姓を持つ夫婦役を演じたジョエル・エドガートン、ルース・ネッガがそろってゴールデン・グローブ賞にノミネートされ、ネッガがアカデミー賞主演女優賞にもノミネートされている『ラビング 愛という名前のふたり』。実話から生まれた、この純粋なラブストーリーから、2人の愛を映し出した本編映像がシネマカフェに到着した。

大工のリチャード・ラビングは、恋人のミルドレッドから妊娠したと告げられ、大喜びで結婚を申し込む。時は1958年、バージニア州では白人と黒人間の結婚は法律で禁止されていた。だが、2人は法律で許されるワシントンDCで結婚。地元に新居を構えて暮らし始めるが、夜中に突然現れた保安官に逮捕されてしまう…。

いまからわずか60年前、アメリカのいくつもの州で禁じられていた人種が異なる者同士の結婚。しかし、活動家でも何でもない、ごく普通の労働者階級のラビング夫妻の訴えによって、1967年6月12日、ついに法律が変わる。この驚くべき夫妻の実話に深い感銘を受けたコリン・ファースが、プロデューサーを名乗り出て映画化を実現させた。

そんな本作から今回届いたのは、リチャードとミルドレッドの現状を知ったアメリカ自由人権協会(ACLU)の弁護士からのすすめで、夫妻が「ライフ」誌の取材を受けるシーン。実際に、このときの取材の模様は、1966年「ライフ」誌に「結婚という犯罪」という記事で取り上げられている。

結婚後、保安官によって逮捕された2人は執行猶予となるが、この先25年間、一緒にバージニア州に戻ってはならないという条件を突き付けられる。それから5年、ワシントンD.C.で、リチャードは黙々とレンガを積む日々を送り、ミルドレッドは3人の子どもの育児に追われる日々を送っていた。一方、世間は黒人の自由と平等を求める公民権運動に沸いていた。彼らのデモのニュースを見たミルドレッドは、ロバート・ケネディ司法長官に宛てて手紙を書く。

数日後、バーナード・コーエン(ニック・クロール)と名乗る弁護士から電話が入る。ケネディがミルドレッドの手紙を送ったアメリカ自由人権協会から、弁護を依頼されたという。そして、リチャードはあまり乗り気ではなかったが、ミルドレッドは支援を集めるためメディアの取材を積極的に受けることにする。ある日、「ライフ」誌からやってきたのは、グレイ・ブレット(マイケル・シャノン)という気のよさそうなカメラマンだった――。


メガホンをとったジェフ・ニコルズ監督は、当初、自分自身のイマジネーションから生まれたものではないテーマについて脚本を書いたり、監督したりすることに興味を持てなかったという。しかし、ラビング夫妻を追ったドキュメンタリー映画『The Loving Story』を観たニコルズ監督は、作品の重要性と現代にも通じるポジティブなメッセージ性に注目した。それ以上に彼が引き込まれたのは、リチャードとミルドレッドの「自分たちが選択した人生と愛を生きる」という静かだが、揺るがぬ決意だった。

「2人の間に生まれた愛に衝撃を受けた」とニコルズは語る。「(2人が勝利を勝ち取るまでの)裁判の映像で、映画の大部分を占めることもできただろう。けれども僕は、法についての物語より、愛の物語が描きたかった。いままでにない愛についての映画を作りたかったんだ」と監督は語る。

「僕は、公民権運動に関する映画を作った監督として考えてほしくない。もし、それがテーマなら、もっと優れた監督が他にたくさんいる。それよりも、ある2人の人間に関する映画を作った監督だと思ってほしいし、彼らの本当の人となりを讃えたかったんだ」と監督は言う。「ラビング夫妻を見たとき、僕が本当に心惹かれたのは、彼らが政治にまったく関心がないことだった。彼らの結婚は、政治的な抵抗ではなかったんだ。もしこれが政治的な表明だったとしたら、これは僕の考えだが、愛の価値は消えていたと思う。そういう思いがあったから、この時代で最も純粋なラブストーリーと表現したんだ」と、あくまでも愛の物語であることに言及した。

さらに、夫リチャードを、まるで別人かと見間違うほどの役作りで演じ切ったエドガートンも、「この作品は『この時代で最も純粋なラブストーリー』だと思う」と明かし、「僕は俳優として、ラブストーリーに出たいとずっと思っていた。でも残念なことに、最近のラブストーリーはほとんどがロマンチック・コメディーや、ただお気楽なもの、ありえないようなメロドラマだったりする。ラブストーリーとは、静寂のようなストーリーを持つものだと思う。この映画には静寂を表現するペースとエネルギーがある」と語る。

「それは、僕たちが撮影をしていた畑に吹いていた風と似ている。動いていて、揺れている。でも実際の展開は、結婚したことによって窮地に追いこまれている夫婦に、プレッシャーがどんどんかかっていく。道が閉ざされていきながらも、途中には素晴らしいこともあり、映画が終わるころになってようやく、この素朴な2人にどれだけたくさんの重荷がかかっていたのかに気づくんだ」。

口下手で不器用でも、その優しさと誠実さで妻を愛し続けるリチャードと、ふだんは控えめで物静かだが、そんな彼と揺るがぬ愛を築いていったミルドレッド。いま、この時代だからこそ、スクリーンで目にしたい純粋な夫婦愛の物語といえそうだ。

『ラビング 愛という名前のふたり』は3月3日(金)よりTOHOシネマズ シャンテほか全国にて順次公開。
《シネマカフェ編集部》

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