イタリア帰りの新進チェリストにして才気あふれる美貌の持ち主である静子(小向美奈子)は関西財閥の会長・海東義一郎と結婚し、幸せな生活を送っていた。しかし、己の欲望の為には卑劣な手段も厭わない野心家の遠山隆義(本宮泰風)は、静子の夫を破産に追い込み、借金の抵当として静子を自らの妻にする。遠山の正式な妻として屋敷に迎え入れられた静子は、執事の伊沢(火野正平)、華やお茶などの作法を仕込む折原(水谷ケイ)、メイドの美沙江(琴乃)らと生活を始める。しかし、これは静子を貶める罠の始まりに過ぎなかった――。
成田裕介