※本サイトはアフィリエイト広告を利用しています

『ノーカントリー』で恐すぎて笑えるほどの怪演を見せたハビエルに注目すべし!

デビュー作『ブラッド・シンプル』にはじまり、『ファーゴ』、『オー・ブラザー!』、『バーバー』など、オリジナル・ストーリーで多くのファンを魅了してきたコーエン兄弟。新作『ノーカントリー』は彼らにとって初の公式“原作ありき”の作品──「すべての美しい馬」で全米図書賞と全米書評家協会賞を、「The Road」でピューリッツァー賞を受賞したコーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」の映画化である。そんなアメリカ文学界を代表する巨匠とコーエン兄弟のタッグで生まれたサスペンス・スリラーは見事アカデミー賞4部門を受賞した!

最新ニュース コラム
注目記事
『ノーカントリー』 -(C) 2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.
『ノーカントリー』 -(C) 2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.
  • 『ノーカントリー』 -(C) 2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.
  • 『ノーカントリー』 -(C) 2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.
  • 『ノーカントリー』 -(C) 2007 Paramount Vantage, A PARAMOUNT PICTURES company. All Rights Reserved.
デビュー作『ブラッド・シンプル』にはじまり、『ファーゴ』、『オー・ブラザー!』、『バーバー』など、オリジナル・ストーリーで多くのファンを魅了してきたコーエン兄弟。新作『ノーカントリー』は彼らにとって初の公式“原作ありき”の作品──「すべての美しい馬」で全米図書賞と全米書評家協会賞を、「The Road」でピューリッツァー賞を受賞したコーマック・マッカーシーの「血と暴力の国」の映画化である。そんなアメリカ文学界を代表する巨匠とコーエン兄弟のタッグで生まれたサスペンス・スリラーは見事アカデミー賞4部門を受賞した!

舞台は1980年代のアメリカのテキサス。死体の山と大量のヘロインと大金200万ドルを偶然見つけてしまったことからルウェリン・モスの逃亡は始まる。彼を追いかけるのは消えた大金を取り戻すために雇われた殺し屋のシガーと、モスが事件に巻き込まれたのではないかと彼の身を案じる保安官のエド。追う者と追われる者を描いた実に単純な物語なのだが、この『ノーカントリー』が単純の枠に収まらないのは、ひときわ異彩を放つシガーの不気味さにある。

殺しはコインの裏表で決め、いかなる状況でも仕事を遂行する冷徹な殺し屋である反面、生真面目でルールに忠実。また風貌はお世辞にも格好いいとは言えないおかっぱ頭で、殺しの道具は拳銃ではなく空気銃。しかもその空気銃は酸素ボンベにホースをつないだ風変わりなもので…。とにかくシガーそのものが不気味。恐すぎて笑えるほどなのだ。演じるハビエル・バルデムがアカデミー賞助演男優賞を獲得したのも納得である。脇役でありながら主役級の存在を残した彼の怪演がどれほどのものか、その目で確かめてほしい。

《text:Rie Shintani》

関連記事

特集

【注目の記事】[PR]

特集

page top